これは我が子がちょうど1歳になった頃の話です。
しっかり歩くことができるようになったことで活動範囲が広がり、いろいろな引き出しの中身を出したり、なんでも口に入れたりと目が離せない時期でした。
・・・そこで、うちでは洗剤、薬などの危ないものや割れ物などは子供の手の届かない場所に置くようにしたり、ゴミ箱は1つだけにして大きな蓋付のものにしたりしていました。
そんな風に気を付けていたのに、誤飲事故が起こってしまったんです。
その日は連休で公園に朝から出かけようと、私は化粧をしていました。
子供の手が届かないようにと、洗面台の上に化粧を出してしていたのですが、ふと見ると手元にあったはずのファンデーションのパフがありません。
周囲を探していると我が子が座り込んで何かかじっているのが見え、慌てて取り上げると探していたパフでした。
よく見ると、パフにかわいい歯型がくっきりと残っており、一口分くらいの大きさがかじられてなくなっていました。
“食べたんだ!”
と気づいた途端、冷や汗がどっと出てきて頭が真っ白になりました。
幸い、応急処置を知っていたので、すぐに喉に指を入れたり、逆さに持って背中を叩いたりして吐かせようとしたのですが、えづくばかりで全く出てきませんでした。
何度もするうち、子供は大泣きし、駆けつけた主人に
「出ないなら、いつまでやってもしょうがない。かわいそうに怯えているよ。」
と言われ、吐かせることを断念しました。
次に、休日だったので救急医療センターに電話をしました。
電話でまず、応急処置をどうするか、どこの病院に行けば良いかなどを確認してから病院に行くためです。
以前から、このような急な出来事があっても対処できるよう、地域の情報誌を読み、自宅から一番近い問い合わせ先や救急病院をチェックしてしたのが役立ちました。
そのセンターから、その日の担当の小児科の先生に電話をつないでもらいました。
「喉に詰まっていないようでしたら、便で出てきますので問題ありません。様子を見てください。」
と言われ、ホッとしました。
しかし、その日はもうお出かけする気にもなれず、せっかくの休日でしたが家で一日過ごすことになりました。
便でいつ出てくるのかしら、と疑問に思い始めた2日後のことです。
マットの下から、パフのかじったかけらが出てきたのです。
先日のパフに合わせてみるとピッタリ一致します。
おそらく美味しくなかったので、かじってすぐに口から出していたのでしょう。
ホッとしたのと同時に、あの時の心配や騒ぎは一体なんだったんだと笑ってしまいました。
我が子は喉に手を入れられたのがよほど怖かったのでしょう、あれからしばらく、私を見ると怖がり、主人に抱きつくようになりました。w
どんなに気をつけているつもりでも事故は起こります。
その時、素早く対処できるよう準備していることも大切だと実感した出来事でした。