産後の授乳中に『胃がチクチクと痛くて仕方がない・・』でも『授乳中は胃薬も飲めないよな・・』なんて悩んでいませんか?
今回は、そんな産後の授乳中に起こりがちな胃痛の対処法や授乳中でも飲める薬をご紹介しつつ、産後に起こる胃痛の根本原因など生活を見直すことで改善できる可能性についても一緒に考えながら詳しく見て行きたいと思います。
また、先輩ママはどのような対処をしたのかなども軽く触れながら見て行きましょう。
すぐにできる胃痛の対処法は?
すぐにできる胃痛の対処法としては、簡単なことですが『消化吸収の良い胃に優しい食べものをできるだけゆっくり食べる』ということです。
具体的には『おかゆ』がおすすめです。
おかゆもお水の割合が多い重湯(おもゆ)から始めてみると良いかも知れません。
ご飯粒が比較的しっかり残ったおかゆの場合は、ご飯粒をしっかり噛みしめながらできる限り胃酸と胃袋の働きを少なくする方向で食べるようにしましょう。
また、鍋焼きうどんや煮麺(にゅうめん=そうめんを柔らかく煮たもので卵とじなどを加えて温かいお出汁で食べます)などもおすすめですね。
また、今はお腹が減ってないんだけど・・という時は牛乳を飲んだり豆乳を飲むというのも良いでしょう。牛乳や豆乳は、食道や胃粘膜に『薄い膜を張ってくれて保護する働きが期待できる』というのがおすすめの理由です。
胃薬を利用する
市販の胃薬は、その多くが『胃酸の分泌量を抑える薬』なので、基本的には安全性が高いと言われています。
具体的に製品名を挙げると・・・
- 太田胃酸胃腸薬
- 大正漢方胃腸薬
上記の市販の胃薬は誰でも聞いたことや実際に使ったことがあるのではないかというくらい有名な胃腸薬ですよね。
これらの胃薬は、生薬やスクラルファートなどの授乳中でも服用が禁止されていない成分で出来ているため、授乳中でも安心して飲める胃薬なんです。また太田胃酸は公式サイトでも妊娠中や授乳中も安心して飲める胃薬ということをうたっているので良いかも知れませんね。
効き目が早く欲しい!という場合は?
また、できる限り早く効き目が欲しいという場合は、粒タイプ(錠剤)ではなく粉薬(顆粒)や液体のお薬の方が効き目が早くなるので、近所のドラッグストアで購入する場合に参考にしてみてください。
飲んじゃいけない胃薬は?
ちなみにではありますが、ご自宅にすでにある胃薬を飲んでなんとかならないかという方もいらっしゃると思いますので、簡単ながらリストを挙げておきたいと思います。
もし下記にまとめた胃薬が自宅にあっても授乳中は避けましょう。
- ガスタ―10
- アバロン
- スクラート胃腸薬
これらの胃薬は、授乳中に服用すると成分の中に母乳に移行して、赤ちゃんの脈拍が早くなってしまう場合があります。そのため、これらの胃薬の取説にも『授乳中の使用は控えてください』という注意書きがあります。
成分に関しては個々の薬によって違いもありますので、一括りで説明することは出来ませんが、飲んで良いかどうか分からない薬があった場合に『授乳中、妊娠中の使用は控える』という注意書きがあるかどうかを確認するのが分かりやすいでしょう。
産後の胃痛の主な原因はストレス
産後の胃痛の原因で一番主なものとして考えられるのは『ストレス』です。
生後1年以内の赤ちゃんを育てているママはミルク育児にしても母乳育児にしても、忙しさに変わりはありません。授乳間隔も短かったり、赤ちゃんのお着替えやそのためのお洗濯、離乳食を食べ始めた赤ちゃんでも完全に卒乳していなければ何度でも『おっぱいを欲しがる』なんていう事もあります。
なのに旦那さんが育児に積極的になってくれなかったり、じゃあその分、家事は一生懸命やってくれるのかと思ったらそれも全然・・おまけに実家のお義父さんやお義母さんなどお姑さんとの関係も・・とかいろいろな考えごともストレスの原因になります。
こういったストレスが引き起こすのが『胃酸の過剰分泌によって胃壁が傷ついてしまう胃痛』です。
このような胃痛の特徴としては『胃酸が過剰分泌されているため“胸焼け”や“胃もたれ”などの症状が併発する』というものです。
その時の体調によっては吐き気をもよおしてしまうこともあります。
そのため、胃薬を飲む場合は胃酸の分泌を抑える胃薬が良いと言われているんですね。
また、ストレスを完全にゼロにすることは難しいですが、少しでも少なくしていくことが胃痛の根本原因をなくすことにつながって行くということですね。
家庭内で育児中のストレスは、多少なりとも旦那さんにも原因があると言えます。
だからこそ旦那さんとも話し合ってみることも大切になるのではないでしょうか。
実は『危険な胃痛』もあるということは知っておきましょう。
先ほど、産後の育児中のママの胃痛の原因の大半は『育児や家事で抱える不安や不満から来るストレスによる胃酸の過剰分泌にある』というお話をしましたが、すべての胃痛の原因がストレスによるものだけとは限りません。
例えば、胃ガンや食道ガンなどの初期症状にも胃痛があるため、一概に『ただの胃痛でしょ・・』と安易な判断が危険な病気を進行させてしまう場合もあります。
ですので、胃薬を飲んでも胃痛が改善しない・・胃の痛みが尋常ではないほどの『ギリギリと胃袋を締め付けられるような痛みがある・・』などの場合は、病院で診察してもらう事が大切です。
ちゃんと診てもらえば安心できるわけですし、病変があったとしても発見が早ければ早いほど良いのですから、あまりにも酷い胃痛で食事どころではないような痛みが常にある・・というようなケースでは胃薬に頼らず、病院で診てもらうようにしましょう。
ストレスが原因の産後の胃痛はいつごろ治る?
ストレスが原因の産後の胃痛は『いつ頃までに治る』と断言することは出来ませんが、大まかな目安になるものはあります。
- 子育ての生活に慣れ始める産後半年頃
- 赤ちゃんの成長で授乳間隔が長くなる産後8~10ヶ月頃
- 一般的な卒乳の目安と言われる1年経過頃
このような大体の目安によって一般的な産後のストレスが減り始める時期に胃痛も自然と治まって行くことが多いようです。
また、家庭内では旦那さんが積極的に育児や家事に取り組んでくれるようになったりすることでストレスが減ればもっと早いタイミングで産後ママに特有の胃痛が軽減したり改善されることもあります。
産後の胃痛対策のまとめ
産後の育児中ママに特有の胃痛の対策を簡潔にまとめてご紹介して今回の特集を終わりたいと思います。
産後の胃痛対策を具体的なポイントでまとめると・・
- 出来る限りストレスを溜めこまない
- 食事は消化に良いもの(胃に優しいもの)をゆっくり噛んで食べる
- 授乳中でも安心して飲める胃薬を利用する
- 酷い胃痛の場合は病院で診断を受ける
という大まかに分けて4つの対策になります。
ストレスは完全になくなるものではありませんし、不満や不安を口にしたところで改善されなければどうしようもないじゃん!という方もいらっしゃると思いますが、実は相手に聞いてもらうだけでストレスが軽くなるということもあります。
どうしても旦那さんが話を聞いてくれないという場合もあるかと思いますので、実家のご両親やお友達など、誰でも相談相手になってくれる方にどんどん話してみるというのもストレスを溜めこまない方法なので、少しでも気持ちが晴れるようなストレス解消法を自分なりに試したりしてみてくださいね。
また、胃薬も食事もストレスもすべてできる対策は打ったうえで、胸焼けや胃もたれなどの併発などの特徴のない酷い胃痛がある場合はなんとか時間を確保して病院に行って診察を受けるようにしましょう。