当時、子供は1歳になったばかりでした。
おぼつかない足取りでヨチヨチ歩き回り、可愛い盛りでした。
しかしその分好奇心が旺盛になり、色んなところによじ登ったり、口に物を入れたりして目が離せなくなりました。
そしてある日、
子供がお昼寝をしている最中に用事を済ましてしまおうと、私は洗い物や洗濯物の取り込みなどをしていました。
用事をしながらふと子供の方に目をやると、さっきまで寝ていた子供の姿がありません。
驚いて慌てて探していると、子供はソファの上におり、ちょうど私に背を向けるような感じで立っていました。
ソファの背もたれに両手を置き、向こう側を覗き込んでいるような状態です。
駆け寄ろうとしたその瞬間、
バタン!
と大きな音を立てて子供の姿が私の視界から消えました。
子供は、もっと覗きこもうとして体勢を崩し、そのまま向こう側に落下してしまったのです!
…あの時の気持ちは今も忘れることはありません。。
全身の血の気が引き、手足は震えました。
一瞬呆然としてしまった私は、ハッと我に返りすぐに子供のもとに駆け寄りました。
子供は頭から一直線に落下し、その状態のまま身動きが取れずに泣いていました。
頭と足が逆さまになっている状態です。
すぐさま抱き起こし、若干パニックになりながら子供の体を調べていると、口の中を切ったようで歯が血まみれになっていました。
舌は切っていないようだったので、とにかくティッシュで血を拭き取りました。
しかし私が一番心配なのは頭でした。
でも頭を触ったところ、まだタンコブなどはできていないようでした。
ソファの高さは1mほどですが、子供にとっての1mはとても危険な高さです。
それから私は急いで病院へ電話しました。
お昼間だったことも幸いして、小児科の医師がまだいるとのことでした。
医師に事情を説明すると「大丈夫だとは思いますが、心配であれば診ますので来てください」と言ってもらえたので、風邪のような速さで飛んで行きました。
子供は病院に着いた時にはすでにいつもの元気な様子に戻っていたのですが、やはり打ったのが頭なのでしっかり診てもらおうと思いました。
医師は子供の口の中や、頭をさわって調べてくれました。
しかし特に異常はなく、子供の顔色も良いし大丈夫でしょう!と言われました。
CTは、緊急時以外はおすすめしないと言われたので、私も納得の上しませんでした。
特に何か検査されたりしたわけではありませんでしたが、病院でしっかり診てもらえたというだけでやっぱり安心感が違います。
その後、容体が悪化することもなく本当に良かったです。
そのことがあってから、ソファは隙間がないようにぴったり壁にくっつけたり、床にクッションをたくさん敷いたりして対策しました。
子供は親が思っているより丈夫にできているなぁ。
と感じたエピソードでした。w