産後も授乳をされる方なら特に、栄養素のバランスには日ごろから気をつけて行きたいところです。
また、事情は様々かと思いますが、産後は色んな栄養素が不足しがちな時期とも言われています。
しかし、実際にどのような栄養素が不足しがちで、どんな食材からどんな栄養素を補給するべきなのかが曖昧だという方も少なくないはずです。
なお、有名なところで言えば産後は、鉄分、カルシウム、葉酸、亜鉛、などが不足しがちだと言われています。
そこでこのページでは産後も母子に健康でいられるように、不足しがちな栄養素達がなぜ必要なのか、産後に必要な栄養素を補給するコツはなんだろう、言ったような、産後の栄養に関する知っておきたい情報をまとめてみました。
産後の栄養管理に迷われている方は、ぜひチェックしてみてくださいね
なぜ産後に鉄分・カルシウム・葉酸・亜鉛・などの栄養が必要?
産後に鉄分、カルシウム、葉酸、亜鉛などの栄養が必要な理由について見ていきましょう。
鉄分
これは分娩の時や産後1ヵ月間の産褥期間などの大量出血などが影響して、鉄分不足気味になります。
そんな鉄分と言うのは、血液のヘモグロビンと言う赤血球に含まれるタンパク質を作るために必要な材料になっています。
赤血球と言うのは体の中に酸素を運搬する役割を持っており、赤血球が不足してしまうと貧血を起こしてしまうんです。
カルシウム
これは赤ちゃんに必要な骨や歯を作るために使われます。
さらに産後のままと言うのは、出産の影響で骨や歯が弱くなると言われています。
この時にカルシウム不足になることで骨粗しょう症になってしまう原因にもなるんです。
葉酸
細胞の分裂や赤血球を作り出すために必要な栄養素です。
さらに出産のときに傷ついた子宮の回復を促進してくれたり、貧血の予防にも役立ちます。
それだけでなく赤ちゃんの成長にも欠かせない栄養なんです。
亜鉛
これも細胞分裂やタンパク質の代謝に必要な栄養素になります。
また産後の体の回復や、赤ちゃんの成長に欠かせない栄養素です。
産後に必要な栄養素を補給するコツ
産後に必要な栄養素を補給するためのコツを見ていきましょう。
鉄分
摂取量の目安
- 一般的な成人女性6.5ミリグラム
- 授乳時の産後のまま9ミリグラム
鉄分は、それぞれの食品の100グラムあたりでは、豚レバー13ミリグラム、鶏レバー9ミリグラム、イワシ4.4ミリグラム、あさり10.8ミリグラムとなっています。
ちなみに動物性の食品に含まれる鉄分は、植物性の食品に含まれる鉄分に比べて吸収率が高いため、鉄分を目的に摂取したいのであれば動物性の食物から摂取してことをお勧めします。
カルシウム
摂取量の目安
- 一般的な成人女性600ミリグラム
- 授乳時の産後のまま900ミリグラム
食品100グラムあたりに含まれるカルシウムの量は、牛乳130ミリグラム、プレーンヨーグルト120ミリグラム、ひじき1,400ミリグラム、イワシ440ミリグラム、桜エビ690ミリグラム
なお、カルシウムはビタミンDとクエン酸と一緒に摂取することで吸収率が高まると言われています。
しかし、1つ気をつけたいポイントとしては、食物繊維をとりすぎてしまうと、カルシウムを吸収することの妨げになりますので気をつけたいところです。
葉酸
摂取量の目安
- 一般的な成人女性、240ミリグラム
- 授乳時の産後のまま、340ミリグラム
食品100グラムに含まれる葉酸の量は、鶏レバー1,300ミリグラム牛レバー1,000ミリグラム、豚レバー100ミリグラム、枝豆、260ミリグラム、モロヘイヤ250ミリグラム
亜鉛
摂取量の目安
- 一般的な成人女性、9ミリグラム
- 授乳時の産後のまま、12ミリグラム
食品100グラムに含まれる亜鉛の量は、豚レバー6.9ミリグラム、牛の肩ロース4.6ミリグラム、牛のヒレ肉4.2ミリグラム、卵4.2ミリグラム
こちらも食物繊維を同時に過剰摂取してしまうことで、亜鉛の吸収を妨げることにつながりますので気をつけてください。
産後に不足しがちな栄養を集めた3つのレシピ
産後のママに必要な栄養補給していくためのレシピを3つ紹介します。
ひじきの煮物
ひじきの煮物は和食の定番とも言えますが、産後のままの間でも定番のレシピなんです。
ひじきご飯にしたりひじきサラダにするのも良いでしょう。
材料
- 大豆
- 油揚げ
- 高野豆腐
- 白胡麻
- ひじき
- にんじん
- ごぼう
- 小松菜
- ちりめんじゃこ
- ツナ缶
- しいたけ
- しめじ
- じゃがいも
- こんにゃく
- 醤油
- 酒
- みりん
- 砂糖
- だし
作り方
- 全部の食材をまずは下準備して、油を引いたフライパンに火の通りづらい順番に入れて炒めていきます。
- 醤油以外の調味料と干し椎茸の戻し汁を入れて煮詰めます。
- 醤油を入れて煮詰めていきます。
- 器に盛ってから胡麻をふりかけて行きます。
そぼろ丼&豆ゆで卵サラダ
こちらはお弁当にも使える健康レシピになっています。
材料
-そぼろ丼-
- 豚ミンチ
- えのき
- 醤油
- 砂糖
- 生姜
-おひたし-
- ほうれん草
- かつお節
- 海苔
- 醤油
- プチトマト
- ハッシュドポテト
-サラダ-
- 卵
- 大豆の水煮
- マヨネーズ
- すりゴマ
作り方
- フライパンで、豚ミンチ、えのきの順番に火を通して調味料を入れて味を整えます。
- ほうれん草を茹でて、醤油、のり、鰹節とあえます。
- ゆで卵をつぶして、大豆、すりごま、マヨネーズを入れていきます。
- そぼろ丼にハッシュドポテトとプチトマトをのせます。
栄養たっぷりの豚汁
豚汁はもともと栄養たっぷりですが、これから紹介する豚汁はさらに栄養が豊富に含まれるものとなります。
材料
- 豆腐
- 白すり胡麻
- とろろ昆布
- 人参
- ネギ
- もやし
- いりこ
- しめじ
- さといも
- こんにゃく
- 豚コマ
- 水
- だし
- 味噌
作り方
- 里芋、人参、こんにゃくは小さめの1口サイズに切っていきます。
- なべに先程の切った食材と水、だし、ごま、いりこを入れて少し煮込みます。その後豚コマとしめじを加えます。
- 豆腐、味噌を入れて中火で煮込みます。
- 全体にとろみを感じたら、もやし、ネギを入れて火を止めます。これで完成です。
母乳育児中は注意したい食べ物もある
産後の母乳育児をされている方にとって、赤ちゃんに必要な栄養をきちんと把握してそれを日常の食事でしっかりと取り入れたいところですね。
それも非常に大切なことですが、食事の面で気にする際にもう一つだけ意識してほしいことがあります。
それが授乳中にできるだけ避けたい食べ物です。
と言うのも、一般的に赤ちゃんに必要を摂取することに一生懸命になってしまいがちなのですが、実は食べ物によって母乳トラブルを引き起こしてしまうこともあるんですよ。
となると、一生懸命栄養バランスの良い食事を意識しても、母乳トラブルになってしまえば赤ちゃんに母乳を与えることが困難になります。
だからこそ母乳トラブルの元となる食物や食事を避けることも大切なことなんです。
どんな食材を避けるべきなのか
それでは具体的にどのような食べ物、食事を避けるべきなのかを見ていきましょう。
- チョコレートやケーキなどの甘いスイーツ類
- 揚げ物
- 乳製品
これらは絶対に食べてはいけないと言うわけではありませんが、これらの食べ物は、カルシウムを体から奪ってしまったり、血液の流れを悪くしたり、アレルギーの元にもなるため、頻繁に食べるのは避けたほうがよさそうです。
また、果物にも注意が必要で
- メロン
- 柿
- 梨
この3つの果物は体の冷えの元となるため、血液循環を悪くするきっかけとなります。
血液循環が悪くなる=母乳の出具合が悪くなり、赤ちゃんが飲みにくくなってしまいます。その結果赤ちゃんが上手に母乳を吸ってくれないため、乳腺炎などになりやすいんですよ。
どれも絶対に避けるべきとまではいきませんが、こういったトラブルの元となるという事は頭の中に入れておきたいところですね。
まとめ
このページでは、産後に不足してしまいがちな栄養素を紹介しました。
それらの栄養素がなぜ産後のままに必要なのかもわかったかと思います。
これらの栄養素をどのように摂取したら良いのか迷われていた方は、先ほど紹介した産後のママに優しい健康レシピをぜひ参考にしてみてくださいね♪
また、避けたい食事は母乳トラブルのきっかけになりやすいので注意してください!!