妊娠中はマグロに含まれている水銀の影響があるからという理由でお寿司やお刺身を我慢していたというママも多いんじゃないでしょうか。
そんな妊娠中に引き続き、産後の授乳中も食べるものや飲み物が母乳に悪影響がないか、とても心配になるのは当たり前でお刺身やお寿司も我慢を続けなきゃいけないのかな・・と嫌な気分になってしまいませんか?
そこで今回は、お寿司やお刺身を産後の授乳中に食べて良いのか。
もし食べるのが問題だとしてもなんとかおいしいお寿司やお刺身を安心して食べられる方法やこのネタだったら大丈夫!的なものはないの?という疑問を詳しくご紹介しつつ万が一食中毒になってしまった場合の対処法も併せてみて行きたいと思います。
実際にお寿司や刺身と母乳の関連を調べてみると、産後の母乳育児中はあまり良くないといったような記事も存在します。
ですがよく調べてみると、必ずしも授乳中にお刺身が良くないわけでは無いようです。とは言っても、お刺身が好きな方にとっては特に、ちょっとでも疑いがあるようであるならば、根本的な部分を把握して安心してから食べたいですよね。
そこでこのページでは、産後の母乳育児と刺身の関係について調べた結果をわかりやすく解説していきたいと思います。
- 授乳中に寿司や刺身はダメって聞いたけど、ほんとに大丈夫?
- 母乳育児中に刺身を食べてOKだけど、完全に安全では無い?
- 結局、産後の授乳中は刺身とどう向き合えばいいの?
- 刺身を食べてもし食中毒になったらどうする?
- 食中毒になった時、薬を飲む事は可能?授乳中に避けるべき薬は?
- 授乳中に腸内環境を整える菌活サプリ
- まとめ
授乳中に寿司や刺身はダメって聞いたけど、ほんとに大丈夫?
先ほども結論だけ簡単に触れましたが、産後の授乳中でも刺身を食べるのは基本的には問題はありません。
確かにマグロに関しては他の魚に比べると水銀が含まれている可能性が懸念されますが、授乳中に母乳を通してそういった水銀が赤ちゃんに移ってしまうことに関してはごく少しの量であるため、特に気にする必要がないという事は、厚生労働省の注意事項にも記載されているので安心して良いかと思います。
ただし、古くなった刺身などは、食中毒の恐れがあるためそういったものだけは避けるようにしてください。
母乳育児中に刺身を食べてOKだけど、完全に安全では無い?
ちょうど先ほど、授乳中の期間でも刺身を食べて大丈夫だとお伝えしたばかりなのですが、食べることが100パーセント体に良いというわけでは無いようです。
というのも、これから解説する4つのことが理由のようです。
母乳の質が低下してしまう
そもそも母乳の味や質と言うのは、お母さんが食べたものが直接影響してきます。
もしも赤ちゃんが飲んだ母乳がその子にとってまずいと感じてしまったら、その母乳を飲まなくなっちゃった。という赤ちゃんすらいるんです。
ちなみに私たちが普段食べている食品の中には、母乳の質を悪くしてしまいやすい食べ物がいくつか存在するのですが、その中の1つとしてお刺身やお寿司が存在しています。
実際に、お刺身の中でも青魚や脂質の多い魚などは母乳の質を下げてしまう原因になってしまうようです。
また、味が変わってしまうだけでなく、母乳の質を下げてしまう魚をたくさん摂りすぎてしまうと、赤ちゃんに湿疹や蕁麻疹ができたり、下痢をしてしまう恐れもあるようです。
命の危険とまではいきませんが、このようなトラブルの元になってしまう可能性があるようです。
生魚は体を冷やす
生魚は体を冷やしてしまう原因になると言われています。
もし授乳中に体が冷えてしまうと母乳の出も悪くなってしまい、乳腺炎を始めとする様々な母乳トラブルの原因となってしまいます。
さらに美味しい母乳をしっかりと出すためには、体を温めていく必要があるため、生魚などを食べて体を冷やしてしまう事は、母乳の質を下げてしまう原因につながってしまいます。大トロなどの『脂身』が多いお刺身やお寿司であればあるほど脂肪分が多いので乳腺炎の原因になりやすいと考えられます。
食べものと乳腺炎の因果関係は立証されていませんが、WHO(世界保健機構)の発表では、『母乳育児中は控えた方が無難』という見解を出しています。
ただし、まったく食べてはいけないという意味ではないので、例えば半月(2週間)に1回にするなどあまり『お刺身やお寿司に偏らない食生活』を心がけるようにして行ってみてはどうでしょうか。食の楽しみは誰もが持っているものですから、無理に我慢するのはあまりおすすめ出来ません。
そうでなくても産後の育児中は、大変なことが多くストレスもため込むことになるのは赤ちゃんのお世話にも夫婦仲にも影響しかねませんからね。ただし、ほどほどに楽しみましょうということです。
食中毒の危険
お刺身にかかわらず、生のものにはやはり食中毒の危険があります。
そういった食中毒が、赤ちゃんに直接行き渡ってしまうわけでは無いようなのですが、食中毒がひどい場合は、嘔吐や下痢、脱水症状や高熱などで、赤ちゃんに母乳をあげることがとても大変な状態になってしまいます。
また、授乳中はむやみに薬を服用することもできないため、もしも食中毒になった場合は、母乳をあげることができなくなってしまう場合もあるんです。
なので、食中毒のリスクを避けるためにも次のポイントをまとめましたので参考にしてみてください。
- 生魚を買ってきて自宅でさばいて切り分けるということはしない
- 生卵は避ける(サルモネラ菌のリスクを避けるため)
- もし危ないかも・・と思ったら加熱調理をする
- 食べる前と食べた後はきっちり手洗いをする
- 赤ちゃんのおむつ交換の後に手洗いをせずに食べるなんていうのは論外!
こういったポイントを守って行けば授乳中に食中毒になってしまうかもという怖さや実際のリスクを避けることができるはずです。
その上で自分が安心できると思ったお魚やお刺身は食べても良いですよ。
また、お刺身やお寿司から話が離れてしまいますけど生卵は避けるようにしましょう。
アレルギーの可能性
これは刺身に限らないことですが、きちんと加熱していない生の食べ物は、赤ちゃんにアレルギーが発生してしまう大きな原因となってしまうかも知れません。
食べものからアレルギーを発症してしまうケースは決して少なくありません。
しかも、最近の研究で分かってきた食物アレルギーの発症メカニズムで『食べものの触りすぎでアレルギーを発症する』ということも明らかになってきているんです。
イギリスのある研究者が長年研究してきた論文が学会に発表されて衝撃が走ったのですが、最近ではこれが『食物アレルギー発症のメカニズム』として一般的になりつつあります。
例えば、お刺身が好きな方はお刺身を買ってきたときに『切り身』で買ってきて、自分で薄く切り分けてお刺身にすることや、お寿司は手で直接持って食べるという方もいらっしゃるかと思います。
そういった『手で食べる』もしくは『自分の手で切り分けなどの加工をする』という食べものを触っている時に肌荒れや湿疹があったりすると、本来は皮膚の基底層(きていそう)の下にいるリンパ球(免疫細胞)が触手を伸ばすように反応して、ヒスタミンを放出してしまうことでアナフィラキシー症状を起こすというのが新しく発見・発表されたメカニズムなのですが、これが『体質として赤ちゃんに遺伝する可能性がないとは言い切れない』ということなんです。
もちろん授乳中の場合は、母乳を介してママから赤ちゃんへその影響が伝わってしまうということが可能性として考えられる程度で、基本的に『母乳によるアレルギー体質のママから赤ちゃんへの移行はほぼないと考えて良い』ということなので、その点は心配いりません。
ただし、これから第2子、第3子と赤ちゃんが欲しいと考えていらっしゃる方は『アレルギー体質の遺伝』の可能性は考えておいた方が良いかも知れません。
これらの段落でまとめた内容は、あくまでひどい場合にそうなってしまう可能性があるという話ですが、100パーセント刺身が安全ではないと言われているのは、こういうことが関係しているからなんです。
お寿司の魚介類に含まれている水銀は母乳に影響ある?
魚には水銀が含まれているものがあるから、妊娠中などには注意してくださいね・・・産婦人科でも言われるため、知っている方も多いと思います。
そのため妊娠期間は生魚をなるべく我慢していたという方も多いのではないでしょうか。
そのため産後になってようやく生魚解禁という意味でもお寿司を食べたいと思ってしまうママさんもきっと多いはず。
では産後の授乳期においてお寿司のネタの部分である魚介類に含まれる水銀は母乳に影響を与えるのでしょうか。
厚生労働省のサイトでも母乳を介して乳児が摂取する水銀の量は低いということが示された。このため授乳中の母親は
出典: 妊婦への魚介類の摂食と水銀に関する注意事項の見直しについて (Q&A)/問3 授乳中の母親も、魚介類の摂食に注意すべきですか/「妊婦への魚介類の摂食と水銀に関する注意事項
厚生労働省の見解にも記載されているのですが、少量の生魚だと母乳に対して水銀の影響は少ないといわれています。
厚生労働省の見解としては、『母乳を介して乳児が摂取する水銀量は低いことが示されている』とのことです。
もちろん大量の生魚を食べると影響を考慮しなくてはならないのですが、少量とか大量という表現だとどのくらいの量だろうかと心配になる方もいるでしょう。
大量の生魚を摂取した際に母乳に対して水銀の影響がある場合、まずはどういったことが懸念されるのかを見ていきます。
- 母乳の味と母乳の質の変化
- 乳腺が詰まる可能性
この2つをあげることができます。
母乳の味と母乳の質の変化
母乳の味や質というのは、大人である私たちにはあまりわからないのですが、母乳を飲む赤ちゃんにはわかるといわれている部分ですね。
サバなどの匂いが強く感じる青魚をはじめとして、癖のある魚は母乳の味にも影響を与えるといわれています。
いつもは飲んでくれるのに、急に少し飲んでは嫌がるという仕草を赤ちゃんがした場合は、近辺の食生活を振り返って母乳の味や質に影響を与えるような食品を摂取していないのかを確認してみてください。
乳腺が詰まる可能性
ダイエットを行う際に注意する糖質と脂質のことはわたしたち女性はある程度敏感になるのですが、実は赤ちゃんにも敏感であるといわれています。
これはマグロやサンマ、カツオといった糖質が多く含まれていて、含まれる糖質が乳腺を悪化させ、その結果乳腺詰まりを起こす可能性が高まってくるといわれています。
そのため白身魚には糖質が少ないため、ヒラメやカレイ、タイなどを中心として食べていくといいですよ。
結局、産後の授乳中は刺身とどう向き合えばいいの?
ここまで、産後の授乳中と刺身の関係について調べた結果をまとめて行きましたが、大丈夫だと言われれば大丈夫だし、よくないと言われればよくない・・
このような感じで、命の危険につながるような事はありませんが、食べ過ぎてしまったり、古い刺身などを食べてしまったりすることで、ママと赤ちゃんの身体にとって良くない症状が起こってしまう可能性がゼロではないと言うことから、選ぶネタを工夫することが大切だといえます。
でも実際どうしたら良いのか迷われてしまった方も少なくないと思いますが、特に安全性を求めるのであれば、白身魚をチョイスするのがオススメです。
- ヒラメ
- アジ
- サバ
- カレイ
- エンガワ
- タイ
- サーモン
などですね。
ただし、これらの白身魚では『胃アニサキス』や『腸アニサキス』などの激しい腹痛や嘔吐を引き起こす寄生虫のリスクは考えないといけません。
アニサキス寄生虫は、サケに多くみられる寄生虫なのですが、生きている間は内臓に寄生していて捕獲・水揚げされると内臓から筋肉(身)に約10時間ほどで移動します。
サケ(サーモン)サバ、イワシ、サンマなどの場合はアニサキス寄生虫による食中毒の発生がニュースになる事もあります。
こういった事態を防ぐためのコツは・・
- 鮮度が高いものを選ぶ
- 内臓を含まない切り身になっているものを選ぶ
- 自分で生きている魚を捌かない(自分で“さばく”と鮮度が落ちる危険性あり)
- 買ってきたらできるだけ早く食べる
こういったコツを守ることが白身魚のお刺身を安全にいただくための注意点になります。
他には、エビやイカ・タコなどで加熱調理(ゆでたり焼いたりしたもの)であれば安心ですよ♪
実際に今挙げたような内容のものを食べても、母乳に特に変化がなかったという口コミもありますので、安心して食べることができます。
また、白身魚の場合は食中毒を起こす原因菌に感染している身の場合は
刺身を食べてもし食中毒になったらどうする?
日本国内でお刺身やお寿司を食べて食中毒になる確率は、非常に低いと言われていますが、一切発生していないわけではありません。
「授乳中に食べて大丈夫!」と安心して食べた刺身で食中毒になってしまった場合、次に来る疑問として、「それは赤ちゃんに移るのでしょうか?」「薬は飲めるのでしょうか?」このようなことも出てくるかと思います。
食中毒は赤ちゃんに移る?
ここはままさんにとって1番重要なポイントだと思います。
なお、結論から申し上げますと、もしもママがお刺身を食べて食中毒になった際、母乳を通して食中毒の細菌やウィルスが赤ちゃんに移り、赤ちゃんまで食中毒になってしまう事はありません。
ですが100%安心するのはまだ早いです。
もしも、その細菌やウィルスなどがお母さんの手に付着して、他の場面で赤ちゃんの口にそれが入ってしまえば、赤ちゃんも食中毒に感染してしまう恐れがあります。
なので、トイレの後にはしっかりと手を洗い、念には念を入れてマスクを着用するのが、もしものための安全策としてベストかと思います。
食中毒になった時、薬を飲む事は可能?授乳中に避けるべき薬は?
食中毒を治すための薬の中には、授乳中の方は避けるべきものもあります。
食中毒の対策に使える胃腸薬・整腸剤は次の3つです。
- タントーゼ(腹痛をともなう食あたりに効果的)
- エクトール(下痢・食あたりに効果的)
- バンクラミン(整腸剤)
上記の3つのお薬は、いずれも第一三共というメーカーから発売されていて、ドラッグストアでも手に入ります。
しかし、タントーゼとエクトールは授乳中のママの使用は禁止されています。
その理由は、母乳から薬の成分が赤ちゃんに移行して『赤ちゃんの脈が異常に早くなるという副作用が報告されている』ためです。
もし、授乳中にお刺身やお寿司を食べて食中毒になった場合でも、先ほどご紹介したお薬の中では整腸剤のバンクラミンなら安心して使うことができます。
というのもバンクラミンは『納豆菌由来の腸内環境を整えてくれる整腸剤だから』です。
授乳中に腸内環境を整える菌活サプリ
妊娠中に引き続いて食べものや飲み物に注意が必要な授乳中ですが、そんな時期でも食中毒や下痢などのリスクを避けるには腸内環境を善玉菌優位にしておくことで免疫力を高めておくことが大切です。
そのためには普段からヨーグルトをたべたり発酵食品を食べたりすることが大切なのですが、味の好みだってありますし、乳酸菌やこうじ菌にもいろいろな種類があるので、発酵食品やヨーグルトを食べたり飲んだりするのにも限界がありますよね。
そこでおすすめの方法が『菌活サプリ』なんです。
菌活サプリなら、数百種類や場合によっては数千種類に及ぶ乳酸菌やこうじ菌の中でも腸内細菌を善玉菌優位にするために有効な菌をしっかり補う事ができます。
そこで、管理人のわたしがおすすめなのがベルタこうじ生酵素サプリなんです。
最近ではダイエットに良い内臓脂肪を分解する乳酸菌を含んだヨーグルトなんかがコンビニでも売られてますが、分解した脂肪も代謝しなければ、また再定着して今度は痩せにくくなってしまいます。
そういった分解した脂肪を身体の外に排出しやすくするためのカリウムやビタミンB群などの栄養やミネラルも併せて摂れるというメリットもあります。なので、産後ダイエットも気になっているママさんにおすすめなんですよ。
まとめ
魚は魚で赤ちゃんにも嬉しい栄養を摂取できる食材ですので、完全拒否はせずに注意点や選ぶポイントを意識してバランスよく摂取していきたいですね。