ストレスと言えば、産後に限らず生きていればどんなときも伴うものです。
そんなストレスは人の心と体にさまざまな悪影響を与えるものですが、産後になると今までとはまた別の原因からストレスを感じるようになったり、そのストレスが自分だけでなく授乳中の赤ちゃんにも悪影響があるということをご存知でしょうか?
ここでは産後の代表的なストレスの原因や、ストレスがきっかけとなる様々な体のトラブルや、先輩ママたちのストレスの乗り越え方などについて解説していきたいと思います。
これから出産を迎えると言う方、産後の授乳中だと言う方は特に参考になると思いますのでぜひチェックしてみて下さい。
- 産後の代表的なストレスの6つの原因
- 産後のストレスがきっかけとなる心身のトラブル
- 産後うつの可能性(10人に1人がなると言われている)
- 産後のストレスを乗り越えるコツ
- 赤ちゃんもストレスを受けることを忘れないで!
- 赤ちゃんのストレスはどのようにして解消する?
- 産後のストレスまとめ
産後の代表的なストレスの6つの原因
普通に生活しているだけでも日常的なストレスは切っても切り離せないような存在ですが、特に産後と言うのは、ホルモンバランスの変化が激しいため、出産前に比べてストレスやそれに伴う不安感などを感じやすい時期でもあるんです。
そんな産後のストレスの原因について上から順番に、5つ紹介していきます。
睡眠不足
生まれたばかりの赤ちゃんは、体内時計がまだ整ってないと言うこともあることから、産後間もなくはまとまった睡眠をとることができません。
赤ちゃんの夜泣きなども絡んできて、少しの間安静的な睡眠不足が続き、それが大きなストレスに変わっていきます。
生活リズムの変化
赤ちゃんは昼夜問わず2時間から3時間おきに目を覚まし、そうなるたびに授乳やおむつ交換などを行います。
家事をうまくこなすことも困難になってしまい、赤ちゃんを寝かしつけるのにも長い時間をかけることもあります。
体が思い通りに回復していかない
産後は特に睡眠が困難だと言う事は先ほどまで説明した通りですが、そうなることで免疫力が低下してしまい、産後の体調不良が長引いてしまう場合があります。
その中の一例として、出産による傷に細菌が感染してしまい、産褥熱が出てしまったり、骨盤に生じた歪みから腰痛に悩まされることもあります。
孤立感
産後間もなくは外出を思うようにできずに赤ちゃんと2人きりで過ごすことが多いです。
この時期は特に社会から取り残されてしまったような孤立感で押しつぶされてしまうかたもいらっしゃいます。
また、周りから子育てのやり方等について親切にアドバイスを受けることが増え、それが逆にストレスになることもあります。
体型が元に戻らない
自分の体型が理想の体型にならないとそれがまたストレスになってしまいますが、産後は特にお腹のたるみなどがなかなか回復せずに、そういったこともストレスの原因となります。
義母や旦那へのイライラ
産後のストレスを大きく加速させる要因となりやすいのが、義母や旦那の存在です。 もちろん自分に対して優しくしてくれたり、手厚いサポートをしてくださる素敵な方もたくさんいらっしゃると思います。
しかし、中には義母から強い圧力やプレッシャーなどを感じてしまったり、旦那さんが家事や育児に無関心で自分のことばかりする。といったような状況の場合もあり、それが何よりも大きなストレスとなっていることが多いようです。
この場合、解決の鍵を握るのはやはり旦那さんになります。
これについては、以下に旦那さんをイクメンに変えるコツの特集がありますので、よかったら参考にしてみてくださいね↓
産後のストレスがきっかけとなる心身のトラブル
産後はその時ならではのストレスがいろんな方面からやってくることがわかりました。そんなストレスを上手に回避できずに、ため込んでしまうとどのような悪影響があるのかについて解説していきます。
疲れているのに寝れない
ストレスが慢性化してしまうと、体は疲れているのに、ベッドで横になっても寝れないと言う状況が続いてしまいます。
この状況は心と体に大きな負担を与え、様々なトラブルの元となります。
体重の急激な増減
ストレスが原因で過食になってしまったり、逆に食べ物が喉を通らなくなることがあります。
このような急激な体重の増減は、体に大きな負担を与えてしまいます。
肌のトラブル
ストレスは肌に悪いと言う事は多くの方がご存知かと思いますが、それはまさにそのままで、さらにストレスによる不眠症や、疲労の蓄積などが重なり、通常よりも肌トラブルがひどくなる方が多いようです。
やる気がなかなか出ない
これは心のトラブルとも言えますが、産後は思うように体を動かせないことが多く、そういったストレスから、今度は何事に対してもやる気を感じられなくなってしまうこともかります。さらにそんな自分に対してさらにイライラしてしまい、負の連鎖が始まってしまいます。
母乳が出なくなる
ストレスと母乳の関係性はとても大きく、おっぱいの出を良くするためには、ストレスや疲労ためないことが大切だと言われています。
…ストレスがきっかけとなる心と体のトラブルに関して全てを上げようと思うとキリがないため、産後の重要な部分に関してピックアップして解説していきました。細かく掘り下げていくとこれ以上にたくさんあるため、産後は特に上手にストレスを乗り越えていく必要があります。
産後うつの可能性(10人に1人がなると言われている)
産後の鬱と言えば、自分とは全く無縁のように感じる方が多いかもしれませんが、日本国内のデータを見てみると実におよそ10%から15%の産後の女性が産後うつにかかっていると言うデータが出ています。
うつ病と言えば、ストレスを過剰に感じることによる脳の病気です。
私は大丈夫。と思っていても、我慢に我慢を重ねた末うつ病を発症してしまう可能性もゼロではありません。
ただ、いきなり産後うつになるのではなく、多くの場合はマタニティーブルーから産後うつに発展することが多いと言われています。
マタニティーブルーについては出産後の女性のうち2人に1人がなると言われており、多くの場合遅い方でも1ヶ月程度過ぎれば、ホルモンの安定とともにマタニティーブルーも落ち着いてくると言われています。
この時に強いストレスを放置してしまうと、そのまま産後うつに発展してしまうこともあるのだそうです。
なお、マタニティーブルーの症状や、マタニティーブルーの対処法等について特集されているページがこちらになります。
「前までの私と何か違う気がする」と自分のメンタル面に違和感を感じる方は、こちらを参考にしてみると良いかもしれません。
産後のストレスを乗り越えるコツ
ここまで見てわかった通り、産後はとてもストレスを受けやすい時期でもあり、ストレスを解消するのも簡単なことではなさそうです。
そこで実際に先輩ママたちが産後のストレスをどのように乗り越えたのかを調べたので、その結果を解説していきます。
涙活
泣くと言う行動は、悲しかったり嬉しかったり様々ありますが、とにかく泣くことで直接的なストレス解消効果につながるようです。
ある先輩ママは、テレビでそれを知り、感動系の映画を見たりして定期的に涙を流すことでストレスを溜め込まないように工夫したそうです。
このような行動は、ストレス解消効果として科学的な根拠があるようです。
人との会話
そもそも人と会話することがストレスになると言う方はあまり向かないかもしれませんが、実は親しい人と会話をして、微笑んだりすることで、体内からセロトニンと言う幸せホルモンと呼ばれている物質が分泌されるため、それが直接的なストレス緩和に大きな役割を果たしてくれるんです。
多くの人に囲まれている人が生き生きしているのも、それと関係性があるようです。
ハグをする
欧米ではハグは日常的なものとなっていますが、それを行うことで、体内からストレスを解消してくれる分泌物が分泌されていき、人の心を落ち着かせ穏やかにしてくれる働きがあるんだとか。
気持ちを文字にする
毎日日記を書いたり、心が乱れた時に頭に浮かんでくる負のワードを上にひたすら書いたりすることで、頭の中と心が整理されていき、だんだんと落ち着いてくるということがわかっています。
特に日記を書く習慣というのは心のケアに大きな良い影響与えるようです。
深呼吸
心を鍛えるトレーニングとして有名なヨガや瞑想などでは、呼吸が重要視されています。
実際に深呼吸を繰り返すことでストレス緩和に効果があり、心を穏やかに保つことができるようです。
毎日瞑想をしている修行僧の心が穏やかなのは、それが大きく関係しているようです。
腸内環境を整える
腸内環境を整えるいわゆる「菌活」は近年健康やダイエット面で大変注目されていますが、それと産後のストレスに関係があるのでしょうか。
まず、人間の体には日常的に感じているストレスを解消してくれたり、心をネガティブな状態からポジティブな状態に作り上げてくれるホルモンがあります。
そのホルモンがセロトニンと言うホルモンで、幸せホルモンとも呼ばれています。
このホルモンはおよそ90%以上が腸内環境で作られると言われており、腸内環境が悪いと、このセロトニンが作られにくい状況となります。
それはストレスコントロールをしにくい状況を意味しており、腸内環境の改善でセロトニンが作られやすい状況にすることで、人間の体の仕組みに沿った根本的なストレスコントロールを行うことが可能になるのです。
なお、腸内環境の改善には生活習慣の改善や運動の要素などいろんな方法があるのですが、中でも最も効果的なのが食生活の見直しです。
また、以下のページでは産後に発生しやすい便秘の解消方法について特集されているのですが、ページ内で腸内環境を整えるための効果的な方法が特集されています。
腸内環境の改善は、ストレスコントロールにつながるだけでなく、免疫力を向上させたり、がんのリスクを低下させたり、赤ちゃんの為の質の良い母乳を作ったり、産後ダイエットをしやすい体作りにも必要な要素となります。
腸内環境を整えて損する事は何一つありませんので、便秘気味であったり腸内環境が悪い。と感じる方は、目を通してみると良いかもしれません。
赤ちゃんもストレスを受けることを忘れないで!
生まれたばかりで言葉も話せない状態の赤ちゃんも、心がありますので嫌なことを経験すればストレスを感じてしまいます。
主な赤ちゃんのストレスの原因としては
- 汗をかいてるけど放置されている
- オムツが汚れたまま取り替えてもらえていない(そのせいで気持ち悪い)
- ママ、パパに抱っこしてほしいのにしてもらえない
- まま、ぱぱのイライラが伝わりストレスになる
- 部屋の室温が適しておらずストレスになる寝ているのに起こされる
- 環境の変化があったり、生活のリズムがまばらである場合
このような時赤ちゃんは強いストレスを感じてしまうようです。
赤ちゃんがストレスを感じるとどんな悪影響につながる?
私たち大人も強いストレスを溜め込みすぎると、体調を崩したり何らかの病につながってしまうことがありますよね。
赤ちゃんもそれは同じなんです。 代表的なところで言うと、
- 体全体に湿疹ができてしまう
- お通じトラブルになり下痢になったりする
- 血便が出てしまう
- 食欲がなくなる
- 母乳を飲まなくなってしまう
赤ちゃんが強いストレスを受けると、このような症状や変化が現れやすいと言われています。
生まれて間もない赤ちゃんは、言葉をまだしゃべれませんので、こういった症状に該当するものがあれば、赤ちゃんがストレスを受けているのだと悟ってあげることも大切です。
赤ちゃんのストレスはどのようにして解消する?
赤ちゃんのストレス解消のためには、まずはストレスを感じてしまっている原因を改善してあげることです。
おむつが原因ならおむつ、生活リズムが原因なら規則正しい生活習慣、親のイライラが伝わっているようなら親がイライラしないように努めること、そういった具合に赤ちゃんがストレスを感じないようにしてあげることが大切です。
また、大人にも有効な手段の1つですが、赤ちゃんに直接触れてあげることも大切です。
抱っこをしてあげたり、一緒に遊んであげたりすることで赤ちゃんはそれを理解し、ストレスの軽減につながります。
産後のストレスまとめ
ストレスの解消と言えば、自分の好きなことをしたり、好きなものを食べたり衝動買いをしたりと言うような手段が一般的ですが、あえてこのページではそのような内容ではなく、身近に誰でもできるような方法をピックアップしてあげてみました。
本来であればストレスの根本的な原因を解消してあげる事が1番のストレス対策になるのですが、職場でのストレスなどとは違い産後のストレスはそう簡単には変えることができないため、このような手法でストレスと上手に向き合うと言うことが大前提になります。
もちろん先ほど紹介した解消法の中でも、向き不向きはあると思いますので、自分に愛想なストレス解消方法を実践して習慣化してみて下さい。
続けることで間違いなく、心と体に良い影響が出るでしょう♪