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なぜか引き込まれる魔法の絵本│もこもこもこ

絵本の楽しみ方の一つにはママやパパの声で聴くというのがあります。
そのため絵本は声で聴く楽しさというのも選ぶポイントの一つになっています。
特に子供が小さい場合はよりその傾向は大きくかかわってきます。まだ小さな子供は絵本のストーリーなどはわからないということが多く、音や言葉の面白さが重要視されます。
今回紹介する絵本は、「もこもこもこ」という面白く、世界観に引き込まれる物語。
使われているのは擬音語だけというのもあり、対象年齢は低く、幼児から小学校低学年向きなのですが、100万部突破している大人気の絵本でもあるんです。

もこもこもこってどんな絵本?

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作:谷川俊太郎
絵:元永定正
出版社:文研出版
発行日:1977年04月

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不思議でおかしい世界で、擬音語で表現される言葉は、ページの中でたったこれだけ。でもその世界観は見ている大人も、聞いている子供も引き込まれ魅了されます。
口コミでも騙されたと思って買ってみてというくらい話題にもなっている作品で、大人の感覚ではわからなくても、子供の感覚ではまる子供続出。
説明は難しいけど、一度読んでもらいたい、そんな絵本です。

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もこもこもこを読み聞かせした方の口コミ

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子供が0~2歳までのころ、楽しく読んでいた絵本です。
詩人の谷川俊太郎さんの作で、絵は画家の元永定正さんです。
私はこの画家の絵が子供のころから好きだったので、自分の子が生まれてからこの絵本を見つけた時、迷わず購入しました。
乳児期のことばあそびの絵本では有名どころの作品だと思います。

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表紙・裏表紙を見ていただくと分かると思いますが、この絵本にはいわゆるなじみある「動物」や「植物」は一切出てきません。
出てくるのは謎に満ちた、よく分からない宇宙的な物体と空間です。顔がないのに口のようなものがあったり、足のようなものが生えていたり。
その不可思議な絵にぴたりとマッチする、ひとことふたことの擬態語。緩急と強弱をつけて読み聞かせると、子供はいっしょに「もこっ!」と発音し、楽しく絵本の世界に入っていけるようでした。

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絵を見て、言葉の音を楽しむ絵本ですが、ストーリーを説明するとしたらこうです。何もないところから、突然何かが「もこ」と出てくる。それが大きくなると同時に、また別の何かが生えてくる。二つともさらに大きくなる。小さなほうが大きなほうに食べられる。食べたら何かできものができる。それがとれる。そしてそれが大きくなり、やがて太陽のようになる。いきなりはじけて四方八方へ散る。残骸のようなものが浮遊する。一番最初の静寂の場面へ戻る。そしてまた何かが「もこ」と生まれてくる・・・。

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ストーリーだけ書くとなんだか単調で面白くなさそうですが、わずかな擬態語と絵のなかに、さまざまな要素がちりばめられています。「生まれる」「大きくなる」「食べる」「ふくらむ」「割れる」「宙を舞う」、そして「また元にもどる」「繰り返す」。
子供が生まれて初めて出会う世界の、さまざまな事象。「なぜ?」「どうして?」という問いかけはなく、ただ静かに繰り返される一連の流れは、何か原始的な営みのように感じられます。

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いわゆる「物語絵本」とは違う雰囲気の絵本ですが、私の子供はとても気に入って「もこもこ」「にょきにょき」と繰り返していました。

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また、色彩が美しいのもこの絵本の特徴です。基本的に一画面が3~5色という少ない色味で構成されており、巧みなグラデーションで宇宙的な世界が表現されています。私は先に書いた通り、この画家の絵が好きなので、今も時折眺めてはその世界観に浸っています。
読む側が感情移入しそうなものが何も出てこず、良い意味で刺激がないので、寝る前の読み聞かせにとても良いと思います。