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ベビーマッサージはいつまで続ける?月齢別の効果とやめ時・続け方のコツを解説

「マッサージ中に、赤ちゃんが本当に気持ちいいのか分からない…」「この子にとって、マッサージの刺激は強すぎないかな?」

ベビーマッサージを始めたい、あるいは既に始めているママが抱えるのは、「どうすれば赤ちゃんが心からリラックスしてくれるのか」という、繊細な疑問ですよね。その、赤ちゃんの小さなサインを見逃したくないという探求心と、この子に合った最高のケアをしたいという願い、痛いほどよく分かります。ベビーマッサージは、単なる手技ではなく、赤ちゃんの非言語的なサインを読み解く、奥深いコミュニケーションなのです。

このページでは、ベビーマッサージを成功させる鍵となる「赤ちゃんのサイン(快・不快の表情や動き)」を読み解く知識を詳しく解説します。そして、「いつから」は「機嫌の良いとき」を指すこと、そして「いつまで」は「赤ちゃんが拒否するまで」であることを明確にします。また、成長段階別に見るマッサージの「やめどき(形を変える時期)」を知り、不安を解消して自信を持って親子のコミュニケーションを深めるための具体的行動計画を立てましょう。

ベビーマッサージをするママと赤ちゃん


1. 成功の秘訣:ベビーの「快・不快」サインを読み解く

ベビーマッサージを成功させる最大の秘訣は、赤ちゃんの小さなサインを尊重することです。赤ちゃんは言葉を持たない代わりに、表情や体の動きで「気持ちいいよ」「今はやめて」を伝えています。

ベビーマッサージにおける「快」と「不快」のサイン

サインの種類 快(気持ちいい、継続OK)のサイン 不快(嫌がっている、中断すべき)のサイン
表情 穏やかな顔、微笑み(時折)、目を合わせる、口元が緩む。 眉間にシワが寄る、口が尖る、目をそらす、不満そうな泣き声。
体の動き 手足がリラックスしてだらんと開く、マッサージを受けている部分が伸びる。 手足をバタバタさせる(抵抗)、指をグーにして握りしめる、背中を反らす(拒否)。
コミュニケーション リラックスした声(アー、ウーなど)、マッサージ中に寝落ちする。 甲高い泣き声、あくびやしゃっくり(過剰な刺激のサイン)。

【重要】赤ちゃんがこれらの不快サインを出したら、すぐにマッサージを中止し、抱っこなどで安心させてください。マッサージは、「赤ちゃんが望んでいる時」にのみ行いましょう。このサインを読み解く練習が、親子の信頼関係を築く土台となります。

2. 「いつから」の真実:新生児期の繊細なアプローチと準備

 

「いつから」は、生後何日か、という物理的な基準だけでなく、「赤ちゃんとママの心の準備ができたとき」という心の基準も重要です。

① 生後28日以内:新生児期の「心の準備」優先

新生児期は、赤ちゃんもママも新しい生活リズムに慣れることが最優先です。マッサージは、親子のタッチングを楽しむことに焦点を当てましょう。

  • アプローチ: 服を着たまま、手のひらで背中を優しく撫でる、足を握ってあげるなど、ごく短い時間、優しく触れることから始めましょう。
  • 目的: 「心地よい刺激が送られている」ことを赤ちゃんに伝え、ママ・パパの精神的な安心感を得ることです。

② オイル使用の開始時期と「肌のバリア機能」

本格的にオイルを使ったマッサージを開始するのは、生後1ヶ月健診後、皮膚の状態が安定してからが推奨されます。

  • 皮膚の成熟: 新生児期の肌は非常に薄く、バリア機能が未熟です。オイルを使うことで摩擦は減りますが、肌への刺激は最小限にしたいからです。
  • オイルの役割: オイルは、乾燥を防ぎ、皮膚のバリア機能をサポートする役割も担います。乾燥によるかゆみや湿疹予防にも繋がることが期待できます。

月齢別・ベビーマッサージの効果とポイント

ベビーマッサージは、赤ちゃんの成長に合わせて目的ややり方を変えることで、より効果的に楽しむことができます。
ここでは、月齢ごとのマッサージのポイントをわかりやすくまとめました。

月齢 効果 ポイント
新生児〜3か月ごろ スキンシップ・安心感を育む まだ肌がデリケートなので、優しく“なでるだけ”でもOK。
オイルを使う場合は、ごく少量を手で温めてから使いましょう。
4〜6か月ごろ 便秘解消・睡眠リズムづくり お腹を「の」の字にさするマッサージが効果的。
脚や腕も、関節を軽く動かすようにリズムよく触れてあげましょう。
7〜9か月ごろ 運動機能の発達をサポート 寝返りやハイハイが始まり、動きたい気持ちが強くなる時期。
動きを邪魔せず、短時間でできる足や背中のマッサージがおすすめです。
10〜12か月ごろ 情緒の安定・スキンシップの継続 自己主張が出てきても、遊びの延長で触れ合うのが◎。
「マッサージ」というより“くすぐり遊び”のように楽しみましょう。
1歳〜2歳ごろ 親子のコミュニケーションを深める 「抱っこ」や「トントン」など、生活の中の触れ合いにシフト。
足裏や背中をさすってあげるだけでも十分リラックス効果があります。

🍼ポイント: 赤ちゃんが嫌がらない限り、ベビーマッサージはいつまで続けてもOK。 触れ合いを「癒しの時間」として、成長に合わせて形を変えていきましょう。


ママたちの体験談

実際にベビーマッサージを取り入れたママたちの声をご紹介します。
“どんな効果があったのか”“いつまで続けたのか”など、リアルなエピソードを聞いてみましょう。

  • 「夜泣きが減って助かりました」
    「生後2か月から始めました。お風呂上がりにお腹と脚を優しくさするようにマッサージすると、夜ぐっすり眠るようになりました。」(30代・初産ママ)
  • 「ハイハイが始まっても、足マッサージだけ続けています」
    「全身は嫌がるけど、足を触ると笑ってくれるので続けています。寝る前の習慣になりました。」(20代・2児ママ)
  • 「2歳になっても“なでなでして”と甘えてきます」
    「もうマッサージというよりスキンシップ。 手のぬくもりを感じるのが安心みたいで、私も癒されています。」(40代・3児ママ)
  • 「便秘がちだったけど改善しました」
    「お腹の“のの字マッサージ”を毎日していたら、自然なお通じが増えました。 続けてよかったと感じています。」(30代・1児ママ)
  • 「パパも参加するようになりました!」
    「休日は夫も一緒にマッサージ。 赤ちゃんが笑うたびに夫の顔もほころんで、家族の絆が深まった気がします。」(30代・共働きママ)

ママたちの体験談を見ると、どの月齢でも「ふれあい時間」として楽しんでいる方が多いようです。
マッサージが目的ではなく、“ママと赤ちゃんが心でつながる時間”として取り入れるのがいちばん大切ですね。

マッサージを「卒業」した、あるいは「形を変えた」先輩ママの体験談から、赤ちゃんの成長に合わせた「やめどき」の判断ポイントを学びます。

ママたちの「マッサージの卒業・進化」体験談と傾向

終了・進化の時期 体験談(抜粋) 傾向分析
生後6〜9ヶ月 「寝返りが激しくなり、じっとできなくなって自然に中断しました。代わりに、服の上から触れ合う時間を増やしました。」(30代・Dさん) 【運動能力の成長型】赤ちゃん自身の「動きたい欲求」が高まり、マッサージへの集中が持続できなくなることが最も一般的な「やめどき(形を変える時期)」。
1歳半〜2歳 「昼間は拒否しますが、寝る前に背中をトントンしてほしいと言葉で要求するようになりました。マッサージから『ねんねの儀式』に進化しました。」(30代・Eさん) 【言語による要求型】「心地よさ」を言葉で伝えられるようになり、特定の部位へのタッチングへとマッサージが変化する傾向。
継続中(4歳) 「うちの子は今でも疲れると『オイルでマッサージして』とお願いしてきます。ママとの二人だけの静かな時間として、大切なコミュニケーションになっています。」(40代・Fさん) 【継続と精神安定型】マッサージを「安心感を得るためのツール」として認識し、情緒の安定のために継続を希望する傾向。

傾向のまとめ

ベビーマッサージの「やめどき」は、赤ちゃんが「じっとしている時間よりも遊びたい時間」を優先するようになったとき、または「言葉で拒否の意思表示」をしたときです。これはマッサージが失敗したのではなく、赤ちゃんが成長し、自己主張できるようになった証拠です。マッサージを「愛のタッチ」として形を変え、子どもの要求を尊重しながら継続することが、親子の絆をさらに深めます。

4. ベビーマッサージを「最高のコミュニケーション」にする秘訣

ベビーマッサージをしてあげるママ

マッサージを単なる「体のケア」で終わらせず、「最高のコミュニケーション」にするための、ママ・パパの心構えと工夫をお伝えします。

① 目を見て、語りかける「アイコンタクト」

マッサージ中は、必ず赤ちゃんの目を見て、優しく語りかけましょう。「気持ちいいね」「ここを触るよ」など、今行っている動作を言葉にすることで、赤ちゃんは「ママ・パパが自分に集中してくれている」と感じ、信頼感が深まります。これは、非言語的コミュニケーションに言葉を添える、大切なプロセスです。

② ママ・パパがリラックスすること

ママ・パパの緊張やイライラは、触れる手を通して赤ちゃんに伝わります。マッサージの前に深呼吸をし、自分がリラックスできる環境(室温、照明、音楽)を整えましょう。「このマッサージは、私がリラックスするための時間でもある」と捉え直すことが大切です。

③ 完璧な手技を目指さない

プロのような完璧な手技は必要ありません。大切なのは、愛情を込めて触れることです。手技が多少違っても、優しく、温かく触れることで、愛情ホルモン(オキシトシン)は十分に分泌されます。「優しさ」こそが、最高の手技なのです。

5. ママの疑問を解消!ベビーマッサージQ&A(疑問解消)

Q1: マッサージ中に赤ちゃんがおしっこやうんちをしても大丈夫ですか?
A1: はい、よくあることです。マッサージでリラックスし、副交感神経が優位になることで、排泄が促されることは、マッサージの効果*¹の一つとも言えます。あらかじめ防水シートなどを敷き、すぐに処理できるよう準備しておきましょう。排泄で中断しても、優しく声をかけながら再開すれば問題ありません。

 

Q2: 予防接種の前後や直後はマッサージを避けるべきですか?
A2: はい、予防接種の前後24時間はマッサージを避けてください。予防接種後は、発熱や体調の変化がないか観察する必要があります。また、マッサージで血行が促進されることで、副反応が出やすくなる可能性も否定できません。赤ちゃんの体調を最優先し、接種前後の刺激は最小限に留めましょう。

 

Q3: マッサージをすることで、赤ちゃんが「触られること」に慣れすぎて、警戒心が薄れることはありませんか?
A3: マッサージは、親との信頼関係の基盤を築く行為でもあります。親からのタッチングで安心感を学ぶことで、適切な人との触れ合いを理解し、そうでない人との触れ合いに対して適切な警戒心を持つことができるようになります。親とのマッサージが、安全なタッチンを学ぶ機会となるのです。

 

Q4: マッサージはいつまで続けるべきですか?特に年齢の上限はありますか?
A4: 年齢の上限はありません。一般的にベビーマッサージの形式は幼児期で終わることが多いですが、タッチングによる親子のコミュニケーションは一生続きます。子どもが「やめてほしい」と意思表示するまで、あるいは親子のコミュニケーションの形が自然と変わるまで、親子の心の声に従って続けてください。

 

Q5: 兄弟がいる場合、マッサージの時間をどう確保すればいいですか?
A5: 上の子に「マッサージのお手伝い」をしてもらうのがおすすめです。上の子にも赤ちゃんに優しく触れる役割を与えることで、愛情不足の懸念を解消しつつ、マッサージの時間を確保できます。ただし、上の子が赤ちゃんに触る際は、必ずママ・パパが見守り、優しく誘導してください。

まとめ:ベビーマッサージは“いつまで”より“どう楽しむか”が大切

ベビーマッサージは、赤ちゃんの月齢や成長に合わせて、やり方や目的が少しずつ変わっていきます。
「いつまで続けるべき」と決まりがあるわけではなく、赤ちゃんが気持ちよさそうにしてくれる間は、いつまでも続けてOKです。

生まれたばかりのころは、肌に触れるだけで安心してくれた赤ちゃんも、
成長するにつれて動きが活発になり、マッサージより遊びを好むようになることも。
それも自然な成長の証です。

  • 赤ちゃんが笑顔になる「ふれあいタイム」を大切に
  • 無理せず、できる範囲で続けることが一番
  • 触れ合う時間は、ママの心のリラックスにもつながる

マッサージの形にこだわらず、「なでる」「ハグする」「声をかける」といった
スキンシップそのものが、赤ちゃんにとって最高の愛情表現です。

今日も少しだけ、赤ちゃんのぬくもりを感じながら、ゆったりとした時間を過ごしてみてください。

赤ちゃんの「快・不快」のサインを読み解く知識と、マッサージは「拒否されるまで」形を変えて続けられる愛の物語だという、確かな視点を手に入れました。不安は、「赤ちゃんの成長を尊重し、親子に合ったペースで、愛情を伝えていける」という希望のビジョンへと変わります。あなたのその積極的な「聴く」という行動(サインを読み解くこと)が、「触れ合いの自信」を深め、子どもの成長に合わせて愛の形を変えていけるという、強い確信を生み出すことにきっとなりますよ。

マッサージの前に、「今からマッサージを始めるよ。気持ちよかったら教えてね」と赤ちゃんに優しく語りかけてみてください。そして、マッサージ中は赤ちゃんの目と手の動きをしっかり観察し、小さな変化に気づいてあげましょう。