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からすのパンやさん│おいしそうなパンがたくさん

子供のころケーキ屋さんとかパン屋さんになりたいという夢持っていませんでしたか?
こういった将来の夢は女の子に多い傾向がありますが、男の子でもおいしいケーキやパンにそそられるって子は多いはず。

以前子供の将来の夢についても絵本コーナーで特集させてもらいました。

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そして前回の絵本の特集においてはかこさとしさんの絵本「どろぼうがっこう」をきじにさせてもらいました。

 

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そして今回は、かこさとしさんの絵本でも欠かすことのできない「からすのパンやさん」です。

 

まるで絵本の中でおままごとをしているかのように感じるパン屋さんをからす君たちが子育てをしながら経営しています。

現実世界のカラスはみんなから毛嫌いをされることの多い動物ですが、それでも私たちの生活しているすぐそばでカラスはよくみかけますよね。

ゴミ袋をやぶったり、落ちている残飯をあさったりする様子を見て邪魔者のイメージが強いかもしれませんが、それでもどんな子育てをしているのか、どんな性格のカラスがいるんだろうと想像したことがある人は少ないのでは?

そんなカラスを主人公にした絵本、かこさとしさんの代表作のひとつであるからすのパンやさんを今回は取り上げようと思います。

 

からすのパンやさんってどんな絵本?


作:かこさとし
出版社:偕成社
発行日:1973年09月

からすのパンやさんをしている夫婦に4匹の赤ちゃんが生まれます。
オモチちゃん、レモンちゃん、リンゴちゃん、チョコちゃんと名前を付けて大事に育てるのですが、やんちゃな4匹は手がかかるので、とても忙しいパンやさんはうまくいきません。
徐々に減ってくるお客さん。

パンやさんで売れなかったパンはこどもたちのおやつになります。
こどもたちが食べたパンが徐々に評判になって・・・。

この絵本の最大の見どころは、なんといっても見開きいっぱいに書かれたおいしそうなパン!
おもしろい形のパンやおいしそうなパン。
見てるだけでパンが食べたくなるほどたくさんのパンが描かれています。

かならずこのたくさんのパンを見て、ひとつひとつ子供と会話しながらどんな味だろうか、これは今度買ってくるねと誰もが会話したはず。

発売から40年以上もたっているけれど、全く色褪せないこの作品は見るものを飽きさせません。

厄介者だと思われているからすに注目したのも、みんなの周りにいるまさに庶民的な主人公を作り上げたかったんだろうなって感じさせてくれる素敵な絵本です。

 


からすのパンやさんを読み聞かせした方の口コミ

 

カラスのパン屋さんに4羽の赤ちゃんが生まれた

「からすのパンやさん」は、私自身が小さい時に読んで、お気に入りの絵本でした。もちろん、子どもにも買って、何度も読み聞かせをしています。

「からすのパンやさん」は、いずみがもりのからすの町があり、その中にあります。そのパン屋さんに4羽のからすが生まれました。4羽とも違った体の色をしていて、それぞれ、オモチちゃん(白)、レモンちゃん(黄)、リンゴちゃん(赤)、チョコちゃん(茶)と名付けられ、大事に育てられました。

カラスの子供たちがみんなにパンを自慢しているところ

しかし、赤ちゃんの世話がとても大変なため、パンを焦がしたり、半焼パンになったり、お店の掃除が出来ず、散らかったままになっていきました。

そんなこんなで、お客さんが減り、だんだん貧乏になっていきました。

パン屋のお父さん、お母さんは心配していましたが、4羽は元気に大きく育っていきました。そして、4羽とも騒いだり、イタズラしたり、おねだりするため、お父さんもお母さんも大忙しで、働いていました。


そんなこんなで、売れない焦げたパンや半焼きパンは、チョコちゃん達のおやつになりました。4羽がおやつを食べていると、からすの子ども達がやってきて、話をしました。そこで、チョコ達は、「これは、世界中でお父さんにしか焼けない、めずらしいおやつパンなんだぞ」と答え、味見させてあげます。すると、「ちょぢと苦いけど、香ばしい」と、翌日買いに行くからと、約束します。

早速、お父さんに頼みました。お父さんは、チョコちゃん達に一緒に作ろうと提案し、みんなで作って、おいしいパンが焼けました。
翌日、大勢の子ども達がやってきて、買っていきました。

ただそこで、「もっとお店を綺麗にしてほしい」「もっといろんなパンがあるといい」などと、頼まれました。小さなお客さんが帰るとすぐに、お店を綺麗にしました。それからみんなでかんがえて、すてきな変わった形のおいしいパンをたくさん作りました。

カラスのパン屋さんで作ったたくさんのおいしそうなパン



素敵なパンができたことを知ったからすの子ども達は、夜も空けないうちに、大勢でパン屋さんへ行きました。


その騒動を見かけた、あわてんぼうのゴロベエどんは、パン屋さんが火事だと思い、消防署に電話してしまいます。そこから大騒ぎに発展し、救急隊、武装警官、野次馬やマスコミまで大量に来て、パン屋さんのお店は、おしあい、へしあいになります。からすのお父さんは、お客さんに対して、風車を使って手際よく整列させます。

たくさんのカラスたちがパン屋さんに集まってくるところ

不思議なことに慌てて飛んだきたからすも、パンを買っていきました。そんなこんなで、評判のパン屋さんになりました。

子ども達が生まれて、パンがうまく作れなくなったのに、子ども達のおかげとお手伝いでまたパン屋さんが復活する姿がいいなと感じます。子どもは、たくさんのパンが出ているページが気に入っていました。どんなパンがあるのかいっしょに確認しながら読むのが楽しいので、そこに注目して読んでほしいです。