私は現在、女の子と男の子の二人の子供がいます。
これは長女が3歳の時、年少クラスの時で長男は生まれたてのときの話です。
子供達が通っている保育園は0歳から6歳まで預かってくれる保育園で、娘は0歳の時から通っていました。
キリスト教の教会が隣接されており、保育園でも毎日たくさんのお祈りをします。
朝のお祈り、食事やおやつの時のお祈り、帰りにもお祈りをし行事の時も始まりと終わりのお祈りをします。
週に一度は司祭様が保育園にいらっしゃって各クラス神様のお話をして下さいます。
それ以外は、日本の伝統的な行事も取り入れて毎日楽しく過ごしています。
平日のみの保育で、土日祝日はお休みです。その年は、私が妊娠中でつわりがひどかった事もあり、娘にテレビをよく見せていました。
子供番組やアニメを主に見せていましたが、深夜に放送していてたまたま録画したアニメに夢中になり、そればかり繰り返して見るようになりました。
アニメは「日常」というタイトルで、あらゐけいいち氏による高校生を中心としたギャグ漫画です。
シュールなギャグも多く、これを喜ぶ3歳児はあまりいないかもしれませんが、娘はヒャダインの主題歌も含めかなり気に入り四六時中見ていました。
その中で、主人公の女子高生が驚いたときや失敗したときに
「南無三!(なむさん)」
と叫ぶ場面が何度かあり、台詞を覚えるほど見ていた娘は場面に合わせて言っては喜んでいました。
そんな中、夏に長男が生まれ、お姉ちゃんになった長女は秋の運動会を張り切ってむかえました。
0歳から参加するので生徒だけでも70人を超え、その保護者も両親やおじいちゃんおばあちゃんと勢揃いの所もあるのでたくさんの人が集まりました。
緊張の中、年少以上の子供達は入場行進をしてきました。
長女はマイペースで集団行動は苦手なので、今年から初めて入場行進に加わる長女がきちんとできるかドキドキしながら見ていました。
行進が終わると整列をして開会式が始まります。
長女は私が見ていた所から一番遠くの列に並んでいました。
いつものように司祭様がいらっしゃって、始まりのお祈りをされました。
とても静かで落ち着いた雰囲気になり、司祭様が神様のお話をされている時に、遠くでうなるような声が聞こえました。
よく見ると長女です。
顔を上に向けて大きな声で
「ナムサーン。ナムサーン。」
と何度も繰り返し叫んでいます。
遠くにいるので口を塞ぐこともできず、娘とは対象に顔を下げて笑いをこらえ、心の中で
「宗教違うし!」
とツッコムのでした。
普段は人がたくさんいると注目されまいとしているのに、なぜこのような奇行に走ったのか未だに謎です。