今回からは数回に分けて不定期ではありますが『産後の子育て中に困ったこと体験談シリーズ』と題して産後に困ったこととその対策に実際にどんなことをしてどうなったのか、そしてそこから学んだことはなんだったのかといったところまでを一緒に見て行きたいと思います。
シリーズの第一回目は『生まれたばかりの息子が泣き止まなくて困った』という体験談を寄せて下さった方がいるので詳しく見て行きたいと思います。
つい最近、2017年11月20日にも育児ノイローゼになってしまった母親が『生後11日の赤ちゃんに毛布をかぶせて殺そうとして逮捕された事件』が埼玉県の三郷市で起きています。
最悪の場合ではありますが、こんな事件になってしまう可能性もあるほど『子育て中の赤ちゃんとママの関係』は難しいことが多いんです。
そんな最悪な事態を回避するためにも今回『赤ちゃんが泣きやまなくて困ったけど乗り切った体験談』を寄せて下さった方が講じた対策やどうやって乗り切ったのかを一緒に見て行きましょう。
赤ちゃんが泣きやまない!わたしの場合の乗り切り方
生まれたその日の夜辺りから、息子は激しく泣き続けました。とにかく寝付くのが下手な子で、目が覚めている間の時間のほとんどは激しく泣いているような・・・泣き虫な子だったんです。出産直後の安堵はほんの束の間のこと、そこから1年程度、毎日思い悩むことになったんです。
息子が無事生まれた!
陣痛は、夜の22時辺りからハッキリわかるようになりました。いつも通り、パソコンをしていた時のこと、キュッと締め付けるような・・・なんとも言えない定期的な痛みを感じ始めたんです。当時の私は、里帰り中。父親はまだ仕事をしていたので、これが本陣痛じゃなかったら迷惑かけちゃうかなぁなんて考えていました。
23時を過ぎて、間違いなく陣痛だと思い、電話をかけそこから病院へ。病院へ着いたのがちょうど日付が変わる頃。出産予定日当日、病院へ着いてから4時間後割と安産なほうで・・・出産することができたんです。当時、37歳目前の36歳。一応高齢出産でした。
最初は起きなくて困ったんですよ。調べてみたら、くすぐると起きる、なんて書いてあって、足の裏を触ったりして。でもすぐに逆の状態になってしまいました。とにかく泣くんです。寝付くまでとにかく泣き続ける、たった1日で育児ノイローゼみたいになってしまいました。
病室で子どもとふたりきり。途方に暮れました。助けてほしくて助産師さんたちに預けたんですけど、泣きすぎて泣き止まなさ過ぎて返されてしまいました。その日から戦いが始まったんです。
泣き止まない息子に行き詰まり・・・父と母に助けてもらう
私の場合、夫は遠方にいて(船に乗る仕事でした)。助けてもらうことができませんでした。
なので頼れるのは父と母だけ。とにかくいろいろと助けてもらいました。
本当に感謝しています。
とにかく3ヶ月は、毎日がとてもめまぐるしくて・・・。本当にただひたすら、育児を必死こなすだけの毎日だったような気がします。正直言ってあまり記憶がないんです。
とにかく1分1秒でも長く寝ていてくれ、と祈るようにしながら過ごしていました。
寝かしつけのほとんどは私がやっていたんですが、4回に1回くらいは母に代わってもらったりして。ボロボロの身体を休めました。体力に自信があるほうだったんですが、それでもつらかったですね。
助けがなかったら、間違いなくノイローゼになっていたと思います。
『不妊治療までして待ち望んだ子』だったんですけど、かわいいと思うことができなくて。心底思い悩みました。不安だったのが、その後の生活のこと。家に帰ってひとりで世話できるかどうか、ものすごく不安を感じていました。
家に帰ったその時・・・泣き止まない時にどうしたか
できるだけ長く実家にいたい、そんな風に甘えたい気持ちが大きかったのですが、帰る日は容赦なくやってきました。
家はコーポ的なものなので、近くに住民がいます。泣いたらどうするか、それが目下の悩みでした。
家に帰ったからって泣き止みやすくなるはずがありません。むしろ、環境が変わって繊細な子がより繊細な状態に。泣き止まなくて、自分が泣いてしまうこともありました。
幸い苦情がくることはありませんでしたが、どうしたらいいか、悩んだ末に思いついたのが、泣いたらとにかく一旦外へ出てみることだったんです。
外へ出るなんて迷惑になる、と思いきや、外へ出ると空気が変わるからか、ピタッと泣き止むのです。大きな発見でした。
外へ出るようになってから・・・
とにかく外へ出る、を実行するようになってから、自分も子どもも落ち着いたような気がします。
子どもの目が見えるようになり、いろんな刺激を感じる外は本人にとってとても心地がよかったようなのです。
毎回きちんと泣き止んでくれました。
そして自分の心も・・・外へ出ることで癒されました。家にいると気分が鬱々としちゃうんですけど、外に出ると明るくなるんですよね。気持ちがすごく晴れるんです。
首がすわってからは、ベビーカーでのお出かけも気分転換になりました。
とにかく外へ出ること、育児ではこれをおすすめします。寒い時は防寒を完璧にして外へ出ちゃいましょう!
暑い時は無理し過ぎずに・・・少しだけ外へ出てみると気分が変わるからおすすめです。
ちなみに、残念ながら・・・夫は全然役には立ちませんでした。期待しすぎない方がいいですね。自分でなんとかするという術を学んだような気がします。子どもと一緒に自分も強くなりました。
この体験談から学べることのまとめ
この体験談から学べることをまとめてみると次のようになるかと思います。
- 産後すぐの産褥期の最中で実家に里帰りできる方はお父さんやお母さんにできる限り頼る
- いろいろな気分転換策を試してみて『この子が泣き止む方法』を一日でも早く見つける
- 基本的に旦那さんは戦力としてアテにしない
この3つのポイントは大切な要素のようですね。
また、里帰りで両親に助けを求めてできる限り負担を減らす一方で、基本的に旦那さんは戦力としてアテにしないというのは、旦那さんは理解があったり赤ちゃんを育てた経験がある方は除きますが、男性では『泣き止まない赤ちゃんを手に負えない』と放り出してしまうのがオチになってしまうのがほとんどと考えられるからです。
また、旦那さんをアテにしていると『期待を裏切られたときのショックが大きい』というママ自身の気持ちの置き場が難しいという側面もあるでしょう。
今回、体験談を寄せて下さった方は、もともと旦那さんが船に乗る仕事の船員で長期間、家を留守にすることが多く物理的に無理という理由もあるとのことでしたが、そうでない方でも『基本的に旦那さんには直接赤ちゃんを育てる役割は分担しないほうが良い』と言えるのではないかと思います。
では、どういった部分を負担してもらうかと言うと、掃除や洗濯、ご飯の用意などの毎日の家事の部分です。独身時代に一人暮らしの経験がある男性ならば、余程のことがない限りは基本的な家事は経験しているはずで、その仕事量が増えたと思えばこなせなくはないという点も大きなポイントではないかと思います。
ママさん自身の精神的なケアも含めて『可能な限りママの負担を減らす』ということは大切な要素ですよ。
産後の子育て中はまずは自分自身を守ることを考えて!
冒頭でご紹介した、先日の事件を例に挙げるまでもないかも知れませんが、産後すぐのママの身体は妊娠中から起こっていたホルモンバランスの変化も含めて『激変からの回復が一番大切な時期』です。
このような時期に待ったなしに『身体の回復と子育てと家事という三重苦』は負担が大きすぎるのは当然です。やはり周囲の助けを借りつつ、少しでも生後間もない赤ちゃんが泣きやまない悩みから少しでも解放されるための工夫を考えることができる精神的な余裕を作ることが大切なのではないでしょうか。