子育てをしていると、気が気じゃないのが「誤飲」。特に好奇心いっぱいの幼児期には、何でも口に入れてしまうことがあります。
「ちょっと目を離したすきに…」
「まさか、そんなものを口にするなんて…」
そんなヒヤッとした経験、ありませんか?
今回は、幼児の誤飲について、知っておきたい基礎知識と、予防のためのポイントをまとめました。
誤飲しやすい年齢とタイミング
一般的に誤飲が多いのは、生後6ヶ月〜2歳くらいまで。ちょうど「何でも口に入れて確かめる」時期にあたります。
| 月齢・年齢 | 特徴 | 誤飲しやすい理由 |
|---|---|---|
| 生後6ヶ月〜1歳 | ハイハイやつかまり立ちで行動範囲が広がる | 手にしたものをすぐ口に入れる |
| 1歳〜2歳半 | 指先が器用になり、小さなものもつかめるように | 見つけたものを無意識に口へ |
| 3歳以降 | ごっこ遊びなどが盛んに | 食べ物と似たものを口にすることも |
幼児が誤飲しやすい物リスト
以下のような「小さくてカラフルな物」や「口当たりのいいもの」は特に注意!
| 誤飲しやすいもの | 危険度 | 理由 |
|---|---|---|
| ボタン電池 | ★★★★★ | 化学反応で食道に穴が空く可能性 |
| 磁石(複数) | ★★★★★ | 腸に穴が空くことも |
| ビー玉・ガチャガチャのカプセル | ★★★★☆ | のどに詰まる危険 |
| タバコ・灰皿の水 | ★★★★★ | ニコチン中毒のリスク |
| 薬・サプリメント | ★★★★☆ | 子どもの体には有害な場合あり |
| 化粧品・除光液 | ★★★★☆ | 飲み込むと中毒や炎症の恐れ |
誤飲してしまったらどうする?
◯ 慌てず、まず確認!
-
何を飲み込んだか?
-
どれくらいの量か?
-
子どもの様子に異変はあるか?(咳、嘔吐、ぐったりなど)
上記を確認したら、すぐに**「中毒110番」または小児救急(#8000)**に相談しましょう。
◯ してはいけない対応
-
無理に吐かせること
-
自己判断で牛乳や水を飲ませること
-
「少し元気そうだから様子見」と放置すること
どんなに元気そうに見えても、体の中で異常が進行している可能性があります。医師の指示を仰ぐのが最優先です。
【体験談】1歳の子供の誤飲(パフを食べた!?)
これは我が子がちょうど1歳になった頃の話です。
しっかり歩くことができるようになったことで活動範囲が広がり、いろいろな引き出しの中身を出したり、なんでも口に入れたりと目が離せない時期でした。

・・・そこで、うちでは洗剤、薬などの危ないものや割れ物などは子供の手の届かない場所に置くようにしたり、ゴミ箱は1つだけにして大きな蓋付のものにしたりしていました。
そんな風に気を付けていたのに、誤飲事故が起こってしまったんです。
その日は連休で公園に朝から出かけようと、私は化粧をしていました。
子供の手が届かないようにと、洗面台の上に化粧を出してしていたのですが、ふと見ると手元にあったはずのファンデーションのパフがありません。
周囲を探していると我が子が座り込んで何かかじっているのが見え、慌てて取り上げると探していたパフでした。
よく見ると、パフにかわいい歯型がくっきりと残っており、一口分くらいの大きさがかじられてなくなっていました。
“食べたんだ!”
と気づいた途端、冷や汗がどっと出てきて頭が真っ白になりました。

幸い、応急処置を知っていたので、すぐに喉に指を入れたり、逆さに持って背中を叩いたりして吐かせようとしたのですが、えづくばかりで全く出てきませんでした。
何度もするうち、子供は大泣きし、駆けつけた主人に
「出ないなら、いつまでやってもしょうがない。かわいそうに怯えているよ。」
と言われ、吐かせることを断念しました。
次に、休日だったので救急医療センターに電話をしました。
電話でまず、応急処置をどうするか、どこの病院に行けば良いかなどを確認してから病院に行くためです。
以前から、このような急な出来事があっても対処できるよう、地域の情報誌を読み、自宅から一番近い問い合わせ先や救急病院をチェックしてしたのが役立ちました。
そのセンターから、その日の担当の小児科の先生に電話をつないでもらいました。

「喉に詰まっていないようでしたら、便で出てきますので問題ありません。様子を見てください。」
と言われ、ホッとしました。
しかし、その日はもうお出かけする気にもなれず、せっかくの休日でしたが家で一日過ごすことになりました。
便でいつ出てくるのかしら、と疑問に思い始めた2日後のことです。
マットの下から、パフのかじったかけらが出てきたのです。
先日のパフに合わせてみるとピッタリ一致します。
おそらく美味しくなかったので、かじってすぐに口から出していたのでしょう。
ホッとしたのと同時に、あの時の心配や騒ぎは一体なんだったんだと笑ってしまいました。
我が子は喉に手を入れられたのがよほど怖かったのでしょう、あれからしばらく、私を見ると怖がり、主人に抱きつくようになりました。w
どんなに気をつけているつもりでも事故は起こります。
その時、素早く対処できるよう準備していることも大切だと実感した出来事でした。
誤飲を防ぐための5つの習慣
| 習慣 | 具体的な対策 |
|---|---|
| 小物は子どもの目線より上に収納 | 電池・薬・小さなパーツなど |
| 床に物を置かない | 食べかけ・落ちたビーズなども要注意 |
| おもちゃの選び方を見直す | 対象年齢を守り、安全基準マークを確認 |
| 誰かが使ったものはすぐ片付ける | リモコン・メイク道具・タバコなど |
| 家族全員でルールを共有 | おじいちゃん・おばあちゃんにも周知を |
まとめ:目を離すその前に、できる準備を
誤飲はほんの一瞬のすきに起こってしまいます。
だからこそ、「誤飲はありえること」と想定して、できる対策を日頃からしておくことがとても大切です。
体験談を読んで「私も気をつけよう」と思うきっかけになればうれしいです。
ぜひ、お子さんとの安心な毎日のために役立ててくださいね。
