子どもが大好きな動物と言えば何を想像しますか?
きりん、ぞうさん、ライオン、わんちゃん、その子によって様々な動物を思い描くと思います。
子どもと初めていった動物園、かわいい、怖い、かっこいい、いろんな感想もあると思います。動物をイメージした絵本やアニメもたくさんありますよね。
そういった動物にも子供はいろんなことを学んでいくんですよね。
その中でもライオンにはどのようなイメージがあるでしょうか。
強くて近寄れないイメージ。
百獣の王だからかっこいいイメージ。
きっといろんなことが考えられると思います。一方であなたのお子さんはどんなイメージを持っていると思いますか?
先入観のない子供の感性で考えるライオン。
対象年齢が4歳からということもあり、子供の自我を考えると、様々なことを教えてくれる絵本。それが今回紹介する「ラチとらいおん」。
ラチとらいおんってどんな絵本?
文・絵:マレーク・ベロニカ
訳:徳永康元
出版社:福音館書店
発行日:1965年07月
ハンガリーのマレーク・ベロニカさんは国立人形劇場のスタッフとして働いた後、絵本作家さんになって多くの絵本を生み出し、日本だけじゃなく世界中の多くの子供に夢を届けてこられました。
今回はそんなマレーク・ベロニカさんの作品であるラチとらいおんをお届けしようと思います。
海外の絵本なので、ライオンに対するイメージも日本と違うのかなというのも気になりますよね。
しかし、これだけ多くの作品が日本においても発刊されていることも、もしかしたら親世代であるあなたも子供のころに触れあった作品かもしれませんね。
ラチとらいおんを読んでみた方の口コミ
ハンガリーのマレーク・ベロニカ作の弱虫な男の子ラチと、彼が勇気のあるこどもになる手助けをするためにやってきたオレンジ色のライオンのものがたりです。
暗闇が怖い、他のこどもとも緊張してしまってうまく輪の中に入れず、一日中絵本を読んで過ごすおとこのこ、ラチ。
ラチは大好きなライオンの絵を見て、こんなライオンがいつもそばにいてくれたら、弱虫の自分から強い自分に変われるのにと考えています。
翌朝、目が覚めるとラチの部屋には憧れていたライオンがいました。ただ、ラチの絵のような勇ましい姿のライオンではなく、オレンジ色の愛くるしい顔をした、ラチよりも小さなライオンが、花瓶の花を加えて転がっていたのです。
初めは「こんなのライオンじゃない!」と大笑いしていたラチですが、自分は強いんだというライオンの力を借りて、ラチも弱い自分から強い自分に変わるために、毎日努力を続けるようになります。
ライオンと強くなる訓練をしていく中で、ラチはさまざまな困難に合います。以前の彼なら、怖くて諦めていたことばかりです。ライオンとの訓練で強い心を持つようになったラチは、少しだけライオンに手助けをしてもらいますが、逃げずに困難に立ち向かい、ひとつずつ乗り越えていきます。
ある日、訓練でライオンとすもう勝負をしていたラチは今まで勝つことが出来なかったライオンに勝利します。その事が大きな自信になり、いじめっこから他のこどものボールを取り返すことに成功し、友だちの輪の中に入ることができました。ライオンにお礼を言おうとしたラチはそこで初めて、ライオンがもう彼のそばにいないことに気が付くのです。慌てて家に帰りライオンを探すラチが見つけたのは、きれいなブルーの文字で書かれた、ライオンからの手紙でした。きみは強くなったから、ぼくは他の弱い子を強くしに行くと手紙には書かれていました。
この絵本は推奨年齢が4歳からとなっていたので、自分のこどもには少し早いかな…と思いましたが、とってもかわいいライオンに夢中になり、ライオンのイラストを撫でながら、お話を聞いてくれました。
しかし4歳児からとされているだけあって、1ページあたりの文章が長く、ストーリーも長めなので、後半の部分は少し退屈そうにしていました。今は短文で2歳児にも分かりやすい、ライオンとラチの訓練のところを楽しんでいるので、後半のストーリーが長い部分は年齢が上がってからじっくり読んであげたいです。
とにかくイラストが可愛らしく、またイラストな色使いもとてもキレイです。こどもは勿論ですが、大人も楽しめる絵本です。