赤ちゃんの便秘については、体の成長がまだ完全でないことから多くの場合は一時的なもので、深く心配することはないと言われています。ただし、あまりに長いこと便秘が続くと赤ちゃんも辛いですし、便秘であることで免疫力に影響が出てしまったり、血流やリンパの流れが悪くなったり、赤ちゃんの成長に良い影響はありません。
まさに悪いことだらけですから、順調なお通じに導いてあげるに越した事はありません。そのために、赤ちゃんの月齢ごとの便秘の原因や、それに合った適切な対処方法を実践することで、多くの場合セルフケアで改善されることが多いです。
ここでは赤ちゃんの月齢ごとの便秘の原因と解消法について見ていきます。そしてセルフケアで駄目だった場合の次の手段についてもご紹介しますので、赤ちゃんの便秘の改善や、今後の予防にぜひ役立たせてくださいね♪
お通じの状態がどのような感じだと便秘なの?
通常のお通じと便秘の状態は、正直境目が曖昧ですよね。そこで赤ちゃんのお通じがどのような状態だとそれを便秘と呼ぶのか、と言う部分についてまず見ていきたいと思います。
- 5日以上うんちが出ない状態
- うんちが少ししか出ず、しかも硬い状態
- 母乳(またはミルク)やご飯を食べても吐いてしまう
- 母乳をあまり飲まない、もしくはご飯をあまり食べない
- 眠たいわけでもないけどむずかる
- 大きな声で普段以上に泣き続けて、機嫌が悪いことが増えた
- お腹がパンパンでぽっこりしている
上記のような項目で、該当する内容が多ければ多いほど便秘の可能性が高いと考えられます。特に5日以上うんちが出ない状態が続くような場合は、便秘だと考えてよいでしょう。
それでは、どのような状態が便秘であるかということがわかったところで、早速月齢ごとの赤ちゃんの便秘の原因と適切な解消方法について、一緒に見ていきたいと思います。
生後1ヶ月から4ヶ月の時の赤ちゃんの便秘の原因と解消法について
このときの赤ちゃんの便秘の原因として考えられる内容は、うんちを作り出す腸内環境がまだ発達段階であることや、次第に授乳回数が減ることによる排便のペースの変化であることが考えられます。
この時は少し排便のペースが変わってしまっても、極端に便秘の心配をする必要は無いとも言われています。ただし、母乳育児をされている方の場合、極端に赤ちゃんに母乳が不足してしまったり極端に回数が減ったりすると、それは便秘になってしまう原因になります。
また、ミルクで育ててらっしゃる方の場合は、赤ちゃんにそのメーカーのミルクがあっていない場合もあります。中にはミルクのメーカーを変えただけで、赤ちゃんの便秘が解消されたと言う話もあります。
それでは、生後1ヶ月から4ヶ月の赤ちゃんの便秘の解消方法について見ていきましょう。
生後1ヶ月から4ヶ月の赤ちゃんの便秘解消法
この時期の赤ちゃんにできる便秘解消方法として効果的なのはマッサージです。有名どころで言えばお腹を優しく「の」の字にマッサージをする方法です。これは手のひら全体で赤ちゃんのお腹を優しく撫でるように「の」の字を描いていきます。
その他にも、赤ちゃんの太ももと膝の部分を活用して赤ちゃんのお腹を優しく押すようにマッサージをする、足のストレッチマッサージや、赤ちゃんの肛門のすぐ上のあたりを指で優しく押したりトントン叩いたりして、刺激によって排便を促すお尻のマッサージなどもあります。
もしマッサージでもダメなら、綿棒浣腸を活用するなどの対策方法があります。綿棒浣腸は、ベビーオイルやワセリンをたくさん含ませた綿棒を肛門に少し入れて、優しく円を描くように刺激してあげると言うものです。
大抵の場合、マッサージや浣腸等で便秘が解消されることが多いといわれています。
生後5ヶ月から8ヶ月の時の赤ちゃんの便秘の原因と解消法について
生後5ヶ月から8ヶ月の赤ちゃんの場合、水分不足が便秘の原因であることが多いと言われています。一般的に生後5ヶ月あたりから離乳食が始まりますが、このように赤ちゃんの食生活が劇的に大きな変化をすると、赤ちゃんの腸内環境にいる腸内細菌にも劇的な変化が起こります。これ自体は正常な体の変化であり、次第に赤ちゃんはお腹の中で便を適度に食べられるようになります。
このような変化があるため、新生児の頃に比べるとうんちの回数が圧倒的に減ってきます。ただ、このような大きな変化があることから、どうしても水分量が不足しやすくなってしまい、便秘がちになりやすい時期でもあります。
3日から4日に1度スムーズに排便ができているようであれば深く心配することはありませんが、5日以上便秘が続くようなときは、これから紹介する方法を試してみてください。
生後5ヶ月から8ヶ月の赤ちゃんの便秘解消法
この時期の赤ちゃんにも、マッサージや浣腸も効果的ではありますが、そもそもの原因が水分不足になりますので、赤ちゃんの水分補給を中心に便秘解消をして行きましょう。
例えば、離乳食と一緒に母乳、もしくはミルク、麦茶、白湯などを活用して赤ちゃんに水分を充分与えるように工夫してあげてください。極端に水分あげすぎずに、赤ちゃんの排便の様子を見ながら適度に調節してみてくださいね。
なお、このときはまだ固形物を食べることができないので、この時期の赤ちゃんでも安心して食べることができるヨーグルトなどの乳酸菌をたくさん含んだものや、酵素がたくさん含まれている生野菜や果物などのフレッシュジュースなどを与えてあげるのも効果的です。
生後9ヶ月から11ヶ月の時の赤ちゃんの便秘の原因と解消法について
このときの赤ちゃんの便秘の原因は、主に食べ物だと言われています。というのも、赤ちゃんが何を食べたか、どのくらい食べたかによって大きく変わってくるのです。シンプルに食べる量が少なければ便の量も少なくなります。
また、大人でも食物繊維が不足していると便秘になりやすいのですが、これは赤ちゃんも同じで、食物繊維が不足すると便秘になりやすいのです。
あとこの時期の赤ちゃんの場合は、水分不足などで便が硬くなってしまっていると肛門を刺激してしまい、無意識のうちにうんちをしたくなってしまい、無意識のうちにうんちを出さないようにコントロールしてしまっていることも考えられます。
なので、この時期も水分を補給してあげることが大切です。
生後9ヶ月から11ヶ月の赤ちゃんの便秘解消法
効果的な便秘の解消方法としては、離乳食の中にサツマイモや青菜、バナナなどの食物繊維がたくさん含まれた野菜や果物をメインに取り入れてあげることや、腸内環境整える乳酸菌をヨーグルトなどで摂取させてあげることも大切です。
この時期の赤ちゃんは腸内環境も以前よりだいぶ出来上がってきていますので、適切な食生活の改善で便秘が解消されることも多いです。
また、この時期の赤ちゃんはハイハイをしたりつたい歩きをしたりしてたくさん動き回るかと思いますが、これらは腸内環境の働きを活発にするためにも大切なことです。
元気に動き回りたそうにしているときは、できるだけたくさん遊ばせてあげることも大切です。
いろいろ試したけど便秘が解消されない!そんな時は
上記のような対策方法を実践してみたけど、それでも便秘が解消されない。そんな時はやはり病院に行くのが1番です。というのも、便秘を長らく放置すること自体が良くないですし、病院に行けば、赤ちゃんのプロが浣腸してくれたり、安心して飲むことができる内服薬を処方してくれたりもします。
また、その時の生活状況を相談した上で、どうすることで今後便秘を予防できるか。と言う部分を的確にアドバイスしてもらうこともできます。
赤ちゃんに砂糖水や果汁を飲ませるのも便秘解消に良い
糖分には、ビフィズス菌、乳酸菌などを活性化させる作用があります。
なので、腸内環境の働きを活発にし、お通じが外に排出されやすい状態を作ることができます。
果汁でしたら柑橘系の物が良くて、砂糖水を作る際はオリゴ糖が効果的です。
オリゴ糖を使った砂糖水の作り方は、白湯を活用して大体5%位まで薄めるのがポイントです。
※なお、砂糖水にしても果汁にしても、赤ちゃんのアレルギーの有無のチェックは必須です。
なので、腸内環境の働きを活発にし、お通じが外に排出されやすい状態を作ることができます。
果汁でしたら柑橘系の物が良くて、砂糖水を作る際はオリゴ糖が効果的です。
オリゴ糖を使った砂糖水の作り方は、白湯を活用して大体5%位まで薄めるのがポイントです。
※なお、砂糖水にしても果汁にしても、赤ちゃんのアレルギーの有無のチェックは必須です。
安全確認をした上で、赤ちゃんに飲ませてみてくださいね♪
正常なお通じは赤ちゃんにとても大切なこと
赤ちゃんの便秘はよくあることですので、確かに深く心配することはありませんが、できるだけ正常なお通じを促してあげることが良いに越した事はありません。
また、最近では花粉症やアレルギー性皮膚炎(アトピー)、喘息などのアレルギー症状は、体の免疫機能がしっかり働いていることで予防、改善効果があると言われています。
人間の免疫機能は、実は70%から80%が腸内環境にあるため、腸内環境が良い状態と言うのは、遠回しに花粉症などのアレルギー体質を改善することや、今後の予防にもつながるのです。
私は幼少期から花粉症に悩まされているので痛いほどわかるのですが、一度何かしらのアレルギーになってしまえば、今後長い間苦しむのは愛する我が子です。
便秘=必ずアレルギーになってしまう。と言うわけではありませんが、その確率を限りなく下げるためにも、正しい知識を持って適切に便秘を回避してあげる事を、親としてできる限りしていきたいですね!