産後の足のむくみは、まるでぞうさんのようにパンパンになりますよね。。
また、てきぱき動きたいのにだるくて重たいせいか、生活に支障が出てしまう場合も珍しくありません。
そんな産後の足のむくみには、実は複数の原因があります。
そのため、いつまで続くのか、どんな対処をすれば良いのかも変わってくるんです。
ですが安心してください、産後の足のむくみの原因は解明されており、複数の解消方法もわかっています。
ここではそれらについてわかりやすくシンプルにお伝えしていきたいと思います。
また、注意が必要な危険な浮腫の状態についても見ていきますので、ご自身が該当していないか確認してみると良いかもしれません。
産後の足のむくみの原因
それではまず最初に、産後に起こる4つの足のむくみの原因について触れていきたいと思います。
座りながらの授乳の時間が増えること
出産が終わって横になって絶対安静にする時期が終わると、座ったまま授乳をすることが増えるかと思います。
こうなると気づかないうちに、体の水分が重力によって下のほうに移動していきます。
すると余分な水分が下半身に集中するため、足の先がむくみやすくなるんです。
これが原因の浮腫は、大体産後3ヶ月ごろまでの方に目立つようです。
出産をきっかけに血液が急激に減少すること
妊娠期間は約1.5倍もの血液増加が行われます。
それが出産をしてからは、急激に血液量が減りますので、体が血液不足だと錯覚し体内にたくさんの水分を蓄えようとします。
その結果必要以上に水分をため込んでしまい、足がむくみやすくなってしまうのです。
このような反応は産褥期の間によく見られます。
これが原因の場合は、大体産褥期が過ぎると自然に落ち着いてきます。
基礎代謝の低下
基礎代謝の低下はむくみの原因になります。
特に産後すぐは無理に体動かすこともできませんので、当然運動不足になります。
それに加えて寝不足な日々が続くかと思いますが、これらはさらに基礎代謝の低下を加速してしまいます。
自律神経の乱れによるもの
産後は、急激なホルモンバランスの変化や、新しい環境でのストレス、寝不足や運動不足など様々な要因で自律神経が乱れがちです。
こういった状況も体内の水分をうまく排出できない原因になり、それが続くと慢性的なむくみになってしまいます。
産後の足のむくみの7つの解消法
それでは、足のむくみを解消するための7つの方法をそれぞれ分けてご紹介していきます。
普段の食事で減塩を心がけること
まず最初に心がけたいのが原因です。
塩分と言うのはナトリウムと言う成分が含まれており、このナトリウムは体内に水分を溜め込む働きがあります。
つまり、普段の食事で味が濃すぎないように気をつけたり、減塩生活を心がければむくみの根本的な原因を改善することになるんです。
普段濃い味付けを求める方は、ここが改善できると効果が現れるかもしれません。
運動を習慣づける
産褥期の方は無理せず産褥体操をする程度で構いません。
それ以外のドクターから運動の許可が出た方の場合は、ウォーキングをしたりヨガ、ストレッチなど何らかの運動を取り入れることをお勧めします。
習慣的に体を動かすことでリンパの流れが改善し、体に溜まった水分を効率よく排出してくれます。
すきま時間で足湯
足のむくみには、足の血行を良くすることも効果的です。
そのためにピンポイントで効果的なのが足湯です。
産後1ヶ月の間は、湯船につかることができないかと思いますが、足湯であれば問題ありません。
誰でも家で簡単にできますし、むくみ解消効果だけでなく、リラックス効果などにもつながりますのでお勧めです。
カリウムをたくさん摂取する
少し前にナトリウムの話が出てきましたが、カリウムは体内のナトリウム濃度を下げてくれる作用があります。
なので、先程の減塩に加えてカリウム摂取を心がけると効果的です。
カリウムは、バナナ、納豆、ほうれん草、わかめなどにたくさん含まれています。
寝る時に足を高く上げる
普段は足を高くあげたりせずにフラットな状態で横になるかと思いますが、枕もしくは丸めたタオル等を足の下に敷いて20センチ程度高さをつけます。
このようにして横になるだけで血流の改善につながり、むくみの解消につながります。
あまりにもひどくてどうにもならないと言う時は、応急処置でこういったことをするのも効果的です。
むくみ専用の着圧ソックスを活用
インターネットで検索すると、むくみを解消するために作られた靴下が出てきます。
こういったものを活用すれば、ただただそれを履いて普段の生活をしていればいいだけですので楽チンです。
お金が少しかかってしまいますが、忙しい方や忘れっぽい方などにオススメの手段です。
足のマッサージを行う
皮膚の表面を下から上に向かって、軽くさすったりするような簡単なリンパマッサージでも構いません。
こういったことをするだけでも、足に溜まった老廃物の排出を促したり、血流やリンパの流れの改善につながります。
血流やリンパの流れが良くなるとむくみの解消や、今後のむくみの予防につながります。
こんなむくみには要注意
基本的に、出産がらみが原因のむくみについては、月日が経ち体が回復していくとともにだんだんとおさまってきますので、その時にできる対処法などを実践する形で大丈夫です。
ただ、注意が必要なむくみもあるんです。
というのも、妊娠期間中に妊娠高血圧症候群と診断されていた場合、産後にむくみが出ると注意が必要です。
それに該当される方でひどいむくみの場合は、産後も高血圧、尿タンパクが現れる場合もあるんです。
また、これは稀なケースになりますが、深部静脈血栓症と言う症状を発症することもあります。
これについては自覚症状がほとんどないケースもあれば、片方の足に激しい痛みやむくみが見られる場合もあります。
とにかく、妊娠期間中に高血圧症候群と診断されて、産後にひどいむくみに悩んでおられる方は、体の回復を待つのではなく、念のため病院に診てもらうことも大切です。
漢方薬を活用することも可能
基本的には自宅でのセルフケアでむくみの解消に励むのが一般的ですが、中には漢方薬を活用する方もいらっしゃいます。
むくみ解消に効果的な漢方薬は、以下の4つです。
※ただし、漢方薬はそれぞれに特徴や癖などがありますので、授乳中の方も含めて、漢方薬を活用する際は自己判断で飲まずに専門の方に相談してから試すようにしてくださいね。
当帰芍薬散、五苓散
身体が冷えがちな方におすすめ。
防己黄耆湯
身体の疲れなどが原因の方におすすめ。
柴苓湯
ストレスが原因の方におすすめ。
産後の足のむくみは「余分な水分を溜めない」がポイント
産後の足のむくみの場合は、ホルモンバランスの変化や環境の変化など、いろんな要因が増えてしまいますが、結局のところは体に余分な水分が溜まり、なかなか排出できていないためむくんでしまっているわけです。
根本的な仕組みは同じですので、このページでご紹介した解消方法を活かして、体内に余分な水分を溜めないようにすることが大切です。
解消方法が的を得ていればだんだんと症状は治まってきますので、根気よくむくみ対策を継続していけると良いかと思います♪