産後に動きすぎてしまうのはいけないと言うのは有名な話ですよね。
しかし、実際のところはどうでしょうか?
実際の産後の様子と言ったら、横になりたくてもそうはいかず、洗濯をしてしまったり、朝には朝食や旦那の弁当作ったり、子供が寝ている間に部屋の片付けをしたりしたり、産後の“絶対安静”と言う言葉とは真逆の状態でやる方が多いのではないでしょうか?
仕方がないことだと腹をくくっている方もいるかと思いますが、産後はやはり動きすぎずに安静にしていないと、身体に対するデメリットが大きいようです。
そこでこのページでは、産後に動きすぎずにゆっくりしていることのメリット、そうしなかった場合のデメリットや、実際に動きすぎないと言うのは具体的にどれくらいのことなのかなどについてまとめています。
産後の体は何が起こってるの?
産後の産褥期と言うのは、女性ホルモンのバランスの変化から体の中でいろいろな変化が起こっています。
さらには出産の際に受けたダメージを回復するための期間でもあります。
まずは、産後の体の中は何が起こっているのかを見ていきましょう。
産後の体の中は子宮の動きが活発になっています。
というのも、赤ちゃんを育てるために通常の大きさの約7倍までに膨らんだ子宮と言うのは、産後にものすごい速さで元に戻ろうとしています。
妊娠中に膨らんでいたことでそれなりに重さがあった子宮も、赤ちゃんが生まれることで1キロ程度まで重さが戻っていきます。
さらに産後2 、3日ほどたつと、子宮を回復するために粘膜が作り始められます。
その後子宮は小さくなっていきます。
だいたい2ヶ月から3ヶ月くらい経つともともとの大きさに戻るようです。
会陰の傷
これは出産のときに避けてしまったりして縫い合わせたきずですが、産後5日ほど立場しっかりとついていきます。
最近では体の中で自然に溶けてなくなる糸を使っているとろがほとんどなので、傷の治りは早いと言われています。
しかしながら、産後間もなくは少し動くだけでもその部分に痛みがあるものですが、1週間から10日位で痛みも感じなくなるそうです。
やはりこの時も、動きすぎないことが早めの回復のコツです。
悪露
産後は粘着性のある出血がしばらく続いていきます。
これは妊娠中に赤ちゃんと母体をつなぐ胎盤が子宮内の内側にくっついていたところ、赤ちゃんが誕生することで自然にはがれることにより外に出るものです。
これは産後3日位までは暗めな赤色で、出血している量も自分でしっかりと自覚できるほどの大量な量です。
その後は日が過ぎるとともに出血の量も減り、およそ1週間位で血の色も薄くなっていきます。
最終的に産後約1ヵ月後から1ヵ月半後位でなくなります。
後陣痛
これは簡単に言えば、妊娠中に大きく膨らんだ子宮が、元の大きさに戻ろうとする働きが起こる時に生じる痛みです。
これを緩和するポイントとしては骨盤ベルトでしめてあげたり、どうしても痛みが我慢できない場合は、痛み止めをもらったりして乗り越えます。
この症状は産後4日ぐらいすればだんだんとなくなって痛みが引いていきます。
このように産後の体と言うのは出産時のダメージから様々な影響を受け、とても大変な状況です。
産後の動きすぎはなぜ良くないの?
産後に動きすぎてはいけない理由をさらに詳しく見ていきましょう。
産後の産褥期に順調に体が回復できなかったり、動きすぎなどでのストレスで産後の体というのは思わぬトラブルに襲われてしまう場合があります。
そんな動きすぎてはいけない時期に無理をすることで、通常一か月程度ですぎる産褥期が長引いてしまったり、その後の日常生活に悪影響及ぼす可能性が高くなるので、注意が必要なんです。
では具体的的にどのようなトラブルがあるのかを見ていきましょう
子宮が中々元の状態に戻らない
先ほども書いたように通常通りの回復をしていれば、産後の約2ヶ月程度で元の状態に戻ります。
しかしその時期に動きすぎなどのストレスによって子宮の回復が十分に行われていないと、子宮が元の状態に戻らない場合があります。
そのように子宮の回復が遅れてしまうことで感染症や子宮内膜などが炎症を起こし、その後赴任になってしまったり、妊娠しても流産しやすくなってしまうなどのデメリットがあります。
もしもお腹の痛みが長期的に続いてしまったり、悪露がなかなか止まらないような場合は、早めにお医者さんに相談してくださいね。
産褥熱の恐れ
出産中も含めて産後の10日までに2日以上の38度以上の熱が続いてしまう場合のことを指しています。
これは出産の際にできた傷口などから細菌が体に入り込んで感染症を起こしてしまう症状です。
ちなみにこれは傷口をしっかり消毒し、こまめにパッドを交換して清潔を保つことで予防することが可能です。
排泄しにくくなる
これは安静にしてなければならない時期に動きすぎてしまったりすることで、骨盤が順調に回復しなかった場合に起こってしまう症状です。
骨盤周りが緩んだ状態が続くとくしゃみや笑ったときなどに尿が出てしまったり、日常的な尿漏れに悩まされたりする場合があります。
こういった排泄のトラブルも、安静にしてなければならない時期に動きすぎてしまう事が原因の1つとなります。
産後の回復とともにできること時期別まとめ
産後は、動きすぎてはいけない時期などがあったり、どれくらい回復すれば少しは動いても大丈夫。
などといったタイミング的なものがとても大事になってきます。
では産後の回復の流れをまとめてみたので見ていきましょう。
産後の2週間
基本的に産後から5日から1週間位で問題なければ母子ともに退院することができます。
しかしダメージを負った母体は十分に回復しているとは言えないので、それでも動きすぎずに、2週間くらいは布団を敷いたままにして常に安静にしていられる環境を作っておきます。
産後3週間
産後も3週間目を過ぎると体がだんだんと回復してきて楽になっていきます。
このくらいの時期からだんだんと起きている時間を増やしたり少しずつ日常的な生活に体をならしていきましょう。
もしも回復が順調であれば、このぐらいのタイミングで負担の少ない家事であれば少しずつ始めていても大丈夫です。
ただし長い間立ち上がらなければならない作業や、少しでもきついなと感じる作業はやらないようにして家族に任せましょう。
この時期もあくまで安静にしていることが大事です。
産後1ヵ月
これくらいの時期に出産したときにお世話になった病院で1か月検診を受けます。
この時に特に問題がないと言われれば家事や子供の世話もいろんなことが自分でできるようになります。
敷きっぱなしだった布団も畳んで元の生活に戻っても大丈夫です。
産後5週間
この時期になれば妊娠前と同じような生活に戻っても大丈夫だと言われています。
逆にいつまでも横になってばかりいると体力や筋力が落ちてしまい、体の回復を遅らせてしまうというデメリットがあります。
産後6週間から2ヶ月
このくらいの時期になると体のほとんど回復してきて元の生活に慣れ始める頃だと思います。
しかしこの時に動きすぎたりして無理をしすぎると、それが体にとって大きな負担やストレスになってしまうので、ゆっくりと立ち上がるように少しずつ自分のできること、やっていくことを増やしていきましょう。
またこの時期はいろいろなことができるようになるが故に、友達と会ったり、体に負担をかけない程度の自分の趣味などを行って上手にストレスを発散していきたいところです。
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まとめ
このページでは産後に動きすぎてはいけない理由や、産後の体の回復の流れをまとめました。
もちろん男性はこのことを知らないかと思います。
安静にしてなければいけない時期に、旦那や家族の協力がもしも得られない場合は、このペースでまとめたような内容を伝えてみると良いかもしれません♪