産後は一般的に生理痛が軽くなる方が多いと言われています。ですがその反対に出産してから生理痛が重くなったと悩んでおられるママさんも少ないわけではありません。
今回このページでは、産後に生理痛が重くなってしまった方に向けて、そうなってしまった原因と今後緩和のために行いたい改善方法、さらに生理痛がひどすぎる場合の薬についてもみていきたいと思います。
また、帝王切開で出産された方の場合についても併せて特集しています。
産後に生理痛が重くなる7つの原因
女性の体は子供を出産すると、子宮口が大きく開くため一般的に産後は生理痛が軽くなると言われています。ですが、中には以下のような理由で産後に生理痛が重くなってしまう方もいらっしゃいます。
産後の生理痛悪化の原因その1「冷え性」
産後の生理痛悪化の原因その2「体の疲労」
産後の生理痛悪化の原因その3「ストレス」
産後は慣れない育児や家事、自分の時間が作れない。など様々なことが大きなストレスの原因となり、自分の時間が取れないが故にストレスコントロールがうまくできずに悪循環になりやすい時期でもあります。
このように強いストレスが継続的にかかってしまうと、自律神経の乱れを引き起こし、それが生理痛を悪化させる要因となっているようです。
産後の生理痛悪化の原因その4「骨盤の歪み」
産後は骨盤矯正をした方が良い。と言う話を聞いた事はありませんか?産後の体は皆さん骨盤が歪んだ状態なのですが、それをそのままにしておくと様々な身体的トラブルに発展すると言われています。
放っておくと必ず生理痛が悪化するとは言いませんが、骨盤の歪みは子宮の形に影響するため、生理痛が重くなる可能性が高くなります。
産後の生理痛悪化の原因その5「子宮内膜症」
子宮内膜症と言うのは、子宮の中にある内膜と言うものが子宮の外に出てしまうと言う1種の病気です。こうなってしまうと、毎月生理が訪れるたびに、通常以上に出血を起こしてしまうためそれがひどい生理痛とつながるようです。
なお生理痛と子宮内膜症の痛みは別物ですので、「これは明らかに生理痛じゃないだろう」と違和感を感じられた場合はお医者さんに診てもらうことをお勧めします。
産後の生理痛悪化の原因その6「胎盤残留」
産後に胎盤が子宮の中に残ることがあります。
本来子宮の中に残った胎盤は産後に悪露と言う形で体の外に排出されるのですが、悪露として外に出ることがなく子宮の中に残ってしまう場合が稀にあります。これがまた生理痛の原因になるんだとか。
もしも出産してから1ヶ月以上生理以外の出血がない場合は、早めに産婦人科に診てもらうことをお勧めします。胎盤が子宮の中に残っている可能性があります。
産後の生理痛悪化の原因その7「帝王切開」
帝王切開で赤ちゃんを出産された方の中には、産後に再開した生理痛が異常に重くなる場合があると言われています。これは帝王切開の時の傷が関係しているといわれており、帝王切開では下腹部を横に切りますが、この時腹筋の筋肉の繊維の集団を傷つけることにもなるため、お腹の力が一気に低下して激しい痛みを伴うと言われています。
産後の重い生理痛を緩和する方法
産後の重い生理痛を緩和する方法はいくつかあります。いきなり全部を行うのではなく、ご自身の中で取り入れやすそうなものから取り入れてみてはいかがでしょうか。
骨盤矯正を行う
先ほど原因について見てきた段落で、骨盤矯正をしなかったことが産後の重い生理痛の原因となっているとお伝えしましたが、もしこれが原因であれば骨盤矯正をするだけでも産後の生理痛が大幅に緩和されることも期待できます。
なお、産後は6ヶ月を過ぎると骨盤が元に戻りにくくなると言われていますが、元に戻らないわけではありませんのでコツコツ骨盤矯正を取り入れることをお勧めします。
(産後ダイエットもしやすくなる!初めての方でも自宅で簡単にできる骨盤矯正のやり方はこちら)
低用量ピルを服用
低用量ピルと言えば避妊薬として使われることが多いのですが、ホルモンバランスを整えることができるため生理前の不快な症状(pms)の緩和にも使われています。もちろん重い生理痛にも効果的です。しかし授乳中の方はNGです。
食生活を見直す
食生活の改善をすると、ホルモンバランスのコントロールにもなるため非常に効果的な手段だと言われています。具体的には大豆イソフラボンがたくさん含まれている豆製品である豆乳やお豆腐、納豆などが効果的です。また、断乳されてお酒を飲む機会があるママさんは、おつまみに枝豆などをチョイスすると良いですね。
運動を行う
今現在生理痛がひどい。と言った場合は無理に運動を行う必要はありませんが、症状が落ち着いているときに定期的に運動を取り入れると、体の血流が改善されます。そうなると体の冷えが改善され結果として生理痛が緩和されるという仕組みです。
なお血流改善のために半身浴などをするのも効果的ですので、体を温めるのに良い事を積極的に取り入れてみるのもありです。
寝る時間を増やす
生理痛の重い軽いにはホルモンバランスが大きく関係しており、そのホルモンバランスは睡眠が短いと崩れやすいと言われています。授乳中の方はまとまった睡眠が取りにくいかもしれませんが、赤ちゃんがお昼寝をしているタイミングで一緒に睡眠を取ったり、睡眠時間があまり確保できなくても睡眠の質を高めると良いと言われています。
寝る前にスマートフォンやパソコン、テレビなどを避けるだけでも睡眠の質は大幅に高まります。
生理痛がひどすぎる場合の薬について
既に断乳されている方は特に気にせず、妊娠前の時のようにお薬を服用されて構いませんが、授乳中の方の場合は赤ちゃんへの影響が心配です。
なお、先程の段落では低用量ピルは授乳中の方はNGと書きましたが、これはピルの成分が母乳に溶け込んで赤ちゃんに何らかの悪影響が発生する可能性があるからです。
ですが授乳中の方でも飲むことができる鎮痛剤はあります。なので、生理痛がひどすぎる場合は、お医者さんに相談して適切な薬を処方してもらいましょう。
授乳中に生理痛改善薬を自己判断で購入しないこと
そういった部分については、医師もしくは薬剤師でなければ判断できない部分もあります。
そういった理由から、ロキソニン、イブA錠、イブプロフェンなどの生理痛改善薬は、授乳中は服用を控えるように書かれていたり、医師や薬剤師に相談してから飲むことと書かれています。
まとめ
産後は育児に家事に何かと忙しいのに、生理痛の痛みが加わると、苦しいだけでなくいろんなことが手がつかなくなってしまうため、さらにストレスになります。
ですが、授乳中の方だとしても使うことができる鎮痛薬はありますので、最初のうちはお薬に頼って応急処置をしていきましょう。
しかし、毎月訪れる生理痛に対してその都度薬で対処してしまうと薬の良くない成分が体に蓄積され、結果として体に害となってしまいます。
ここでは薬を使わずに根本的に生理痛を緩和するためのヒントをいくつかご紹介しましたので、根本的な生理痛緩和を行うためにも、ご自身ができそうなものから少しずつ取り入れてみてはいかがでしょうか?
生理の痛みを緩和するためのサプリメントなどもございますが、いきなりお金をかけるのももったいないですし、日常でできることから見直すだけでも十分に改善の余地はありますので、ますはそちらの手段をとられる事をお勧めします。